リノベーション・リフォームに適した中古物件の選び方は?費用の相場や注意点を解説!
中古物件を購入してリノベーションやリフォームを考えている方の中で、物件選びに困っている方も多いのではないでしょうか?
「選択肢が多くて選べない」
「物件を選ぶ際に何を注意したらいいかわからない」
という方に向けて本記事では中古物件åçの選び方や費用相場、注意点について解説していきます。
これから中古物件のリノベーションを検討している方は参考にしてみてください。
中古物件を購入してリノベーションするメリット
まずは、中古物件を購入してリノベーションするメリットについて確認しておきましょう。
新築物件と比べて価格が安い
中古物件を購入してリノベーションした場合は、面積やエリアなどの条件にもよりますが、新築物件を購入するよりも3〜4割ほど安い価格で理想の住まいを手に入れることができます。
また、中古物件は築年数が古くなるほど物件の価値が下落していき、20年を過ぎると下落率が緩やかになっていきます。
物件選びの選択肢が広がる
新築物件と比べて中古物件は不動産市場に数多く流通しています。
そのため予算やエリア、間取りなどの希望条件に合う物件を見つけやすいでしょう。
特にマンションの流通市場はさらに顕著な差があり、2021年度の中古マンション登録件数は新築マンションの5倍以上です。
出典:全国宅地建物取引業協会連合会「不動産市場動向データ集」
自由に家をデザインすることができる
中古物件を購入してリノベーションする場合、建物の構造にもよりますが柱や梁などの躯体部分を残して全てを作り変えることができるため、自分の理想とする住まいに自由にデザインすることができます。
新築の注文住宅を購入した場合も同様に自由にデザインすることができますが、費用が高額になってしまうため、費用を抑えて理想の住まいを実現したい方は中古物件を購入してリノベーションする方法をおすすめします。
売却時の損失が少ない
マイホームの購入は人生に一度の大きな買い物のため、売却をすることを想定して物件を選ぶ方は少ないかもしれません。
ただし、仕事の転勤などやむを得ない事情で住まいを変える必要がある可能性もあります。
また、家族構成が変わることで現在の住まいを持て余してしまうことで、家を買い換えることも考えられるでしょう。
新築物件は購入してから10年以上で資産価値が半分ほどになってしまうのに対して、中古物件は資産価値の下落が緩やかになるため損失を最小限に抑えることができます。
リノベーションに適した中古物件の選び方
中古物件をリノベーションするメリットについて理解したところで、リノベーションに適した物件の選び方についても確認しておきましょう。
住まいによって工事できる内容は変わります。
物件を購入してから希望のリノベーションができなかったとならないように、リノベーションのイメージが固まったら、これから紹介することを不動産会社やリノベーション会社に必ず確認してください。
希望通りのリノベーションができる構造か確認する
リノベーションをする最大のメリットは家族構成やライフスタイルに合わせて自由に住まいをデザインできることです。
壁を取り除き間取りを広くしたり、壁を作り空間を仕切ることもできます。
ただし、中古マンションの購入を検討している方は注意が必要です。
建物の構造には「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類があり、壁式構造は壁が建物を支えているため、壁を取り除くことができません。
間取り変更を希望しているかたはラーメン構造の物件を選びましょう。
また、管理規約で電気配線や排水管の位置を変えることができないと定められている場合は、水回りやキッチンの配置を変えたりすることができないことも押さえておきましょう。
資産価値の下落が落ち着いているか確認する
前述した通り、家は新築で建てられてから年数が経つにつれて資産価値が下落していきます。
購入した後すぐに価値が下落して損をしてしまわないように、築年数や直近の資産価値推移を確認しましょう。
一般的には約20年ほど経つと資産価値の下落率はゆるやかになるため、築20年以上の物件を選ぶことをおすすめします。
耐震性能は優れているか確認する
中古物件を購入する際に多くの人が気にするポイントが耐震性能です。
日本は地震が発生しやすいため、万が一の事態に備えて耐震性能に優れている物件を選びましょう。
耐震性能を確かめる上で1つの指標となるのが、建物が竣工した年が1981年よりも前か後かということです。
1981年に建築基準法は大幅に改正され、「震度5強程度の中規模地震では軽微な損傷、震度6強から7に達する程度の大規模地震でも倒壊は免れる」という基準が義務付けされました。
法律改正前に建てられた建物であっても耐震工事で補強されている場合もあるため、古い物件を購入する際は工事の履歴を確認しましょう。
物件の管理は行き届いているか確認する
中古の戸建てを購入した場合は、所有する敷地内全てを自由にリノベーションすることができますが、中古マンションの場合は共用部分のリノベーションは原則行うことができません。
そのため、外観やエントランス、廊下などがしっかりと管理されているか、内見時に確認することをおすすめします。
リノベーション・リフォーム済み物件か確認する
中古物件を購入する際に、「リノベーション済み・リフォーム済み」という記載がされていることがあります。
これは不動産会社が売却前に既存の住まいを修繕して販売しているため、物件の価格が割高に設定されている可能性があるため、基本的には避けることをおすすめします。
ただし、購入した後に必ずしなければならない部分的な修繕やリノベーション後の住まいが気に入ってそのまま住む場合には検討しても良いでしょう。
中古物件のリノベーションにかかる費用
中古物件を購入してリノベーションを行う場合、予算をしっかりと決めた上で計画を立てることが重要です。
ここからは中古戸建てと中古マンションそれぞれのリノベーションにかかる費用について紹介します。
中古住宅をリノベーションした場合の費用相場
中古住宅の平均購入価格は戸建てが3260.2万円、マンションは3015.1万円です。
また、スケルトンリノベーションを行った場合の費用相場は戸建てが708.2万円、マンションは516.9万円となっています。
スケルトンリノベーションとは、柱や梁などの躯体部分だけを残して全てを作り変えるリノベーション方法のことです。
リノベーションの工事としては大規模な部類となるため、部分的なリノベーションのみを行う場合は費用はさらに安く抑えられるでしょう。
物件の購入費用とリノベーション費用をまとめて住宅ローンで借りる
中古物件を購入してリノベーションを行う場合は、総額3,000万円以上の費用がかかります。
そのため、自己資金だけで購入できる方は少なく、資金を調達する必要があります。
リノベーションやリフォームにかかる費用はリフォームローンを組んでお金を借りることが一般的ですが、物件購入の費用と合わせて借り入れることで住宅ローンを利用できます。
住宅ローンは公的機関や金融機関で契約することができ、リフォームローンと比べて金利が低いため、余計な利息を支払う必要がありません。
中古物件を購入してリノベーションをする場合は住宅ローンを利用して資金を調達しましょう。
ただし、物件探しと同時にリノベーションの計画も進めなければならず、物件購入後すぐにリノベーション工事が開始されるため、一定期間仮住まいが必要になります。
物件購入とリノベーション費用以外にもかかる費用があるため、資金に余裕がなくならないよう全てを計算した上で計画を進めてください。
まとめ
理想のマイホームを手に入れる方法として、中古物件のリノベーションが注目を集めています。
新築物件を購入するよりも住宅の取得費用を抑えられるだけでなく、物件選びの選択肢も多いため、価格やエリアなど希望条件にあった物件を見つけることができるでしょう。
ただし、中古物件を探す際にはいくつかの注意点があるため、今回紹介した選び方のポイントや情報を参考に希望通りのリノベーションができる物件を見つけてください。