リノベーションとリフォームの違いとは？メリットとデメリットや費用相場について徹底解説！

古くなった住まいを改修する工事として、リノベーションとリフォームを同じ意味の言葉として認識している方も多いのではないでしょうか。

しかし、この2つの言葉はそれぞれ違う意味があります。

本記事では、リノベーションとリフォームの意味やメリット・デメリットについて解説していきます。

それぞれの工事を検討している方は、言葉の意味を理解した上で計画を進めることで満足のいく住まいを手に入れられるでしょう。

また、費用の相場も異なるため、事前に情報を確認しておきましょう。

リノベーションとリフォームは何が違う？

リノベーションとリフォームの違いについて答えられる方はあまりいないのではないでしょうか？

どちらも中古住宅を改修する工事を指しますが、それぞれの工事を行う目的は異なります。

まずはリノベーションとリフォームは何が違うのか解説していきます。

リノベーションは古くなった住まいを一新すること

リノベーションとは、古くなった家全体を刷新することで、新たな価値を生み出す工事のことを指します。

工事の内容は「内装デザインの変更」「間取り変更」「設備の取り付け」など多岐にわたるため、ライフスタイルに合わせてプランを立てることが一般的です。

また、新築で戸建ての注文住宅を購入するのと比べて、中古住宅を購入してリノベーションを行う方が費用を抑えることができます。

リノベーションをするメリット

リノベーションをするメリットとしては、主に以下の3つがあります。

・デザインや間取りを自由に変えることができる

・設備等が新しくなり資産性が高まる

・物件探しの選択肢が広がる

リノベーションをする最大のメリットは内装のデザインを一新したり、間取り変更をしたりと自由に住まいを変えられることです。

そして、古く劣化した設備を新しくすることで、購入した中古住宅の資産性を高めることができます。

また、新築の物件よりも中古住宅の方が市場に流通しているため、住みたいエリアや予算などの希望条件に合わせて探すことができるでしょう。

リノベーションをするデメリット

リノベーションをするデメリットとしては、主に以下の3つがあります。

・リフォームと比べて工事費用が高い

・工事が大規模になると工期が長くなる

・物件によっては自由に工事ができない

リフォームは劣化した一部分を改修して元通りにするのに対して、リノベーションは壁を壊して間取りを変えるなど大規模な工事を行うことが多いです。

そして、柱や梁などの躯体部分だけを残して作り変えるリノベーションを「スケルトンリノベーション」と言います。

工事の規模が大きくなることで工期は当然ながら延びてしまうため、すぐに入居することはできません。

また、中古マンションを購入してリノベーションする場合、建物の構造や管理規約によってはスケルトンリノベーションをすることができないため注意しましょう。

リフォームは劣化した箇所を元通りにすること

リフォームは劣化した箇所を元の状態に戻す工事のことを言います。

住まいは年数が経過するごとに自然と劣化していきますが、劣化のスピードは場所や使用している素材によっても異なるため、「壁紙や床材の張り替え」「水回り設備の取り替え」など小規模な工事となることが多いです。

また、住宅の増築や手すりを付けてバリアフリー化するなどの工事もリフォームに含まれます。

リフォームをするメリット

リフォームをするメリットとしては、主に以下の3つがあります。

・工事にかかる費用を抑えることができる

・工期が短い

・施工事例の再現性が高い

リフォームは劣化した箇所の修復を目的として行うため工事の範囲が狭く、簡単なリフォームであれば半日で終わる工事もあります。

また、リフォームにかかる費用もリノベーションに比べて安く抑えることができます。

リノベーションは依頼主のこだわりに合わせて住まいが作り変えられるため、違う間取りや造りの住まいで再現することは難しいですが、リフォームは劣化した箇所を元の状態に戻すだけなので再現性が高いです。

リフォームをするデメリット

リフォームをするデメリットとしては、主に以下の3つがあります。

・住宅性能は変わらない

・デザインの変更には制限がある

・定期的にリフォームを行う必要がある

リフォームは劣化した箇所を中心に修復工事が行われるため、住まい全体の性能は大きく変わることはありません。

また、一部分のデザインを変えてしまうと全体の雰囲気を壊してしまう可能性があるため、選べるデザインには限りがあります。

例えば壁紙を張り替えて雰囲気を変えたい場合は、その部屋の壁紙全てを張り替えなければなりません。

そして、劣化した1箇所をリフォームしたとしても別の箇所も劣化が進んでいるため、数年後には再度リフォームをしなければならないでしょう。

リノベーションとリフォームの費用相場

リノベーションやリフォームをする際は予算を決めてから計画を立てる必要があります。

ここでは、リノベーションとリフォームにかかる費用について紹介していきます。

リノベーションの費用相場

リノベーションにかかる費用は600万円〜1,700万円程度が相場ですが、工事内容や面積によって金額は大きく異なります。

間取り変更や電気配線・排水管の位置を変えるなどの大規模工事をする場合は費用が高額になります。

中古住宅を購入してリノベーションする際は、物件の取得費用も予算に含めて計画を立てましょう。

リフォームの費用相場

国土交通省が令和2年度に調査した「住宅市場動向調査報告書」の結果には、平均181万円のリフォーム費用がかかると公表されています。

ただし、工事を行う箇所や選ぶ素材や設備によっては金額が大きくなるケースもあります。

リフォーム箇所別の費用相場は次の通りです。

リノベーションの施工事例

ここからは中古住宅をリノベーションした施工事例について紹介していきます。

実際に行われた施工事例を見ることで完成後のイメージがしやすくなり、プランを設計する際に役立つでしょう。

また、デザインだけではなく、暮らしやすさに注目をして施工事例を見ることをおすすめします。

自分の理想に近い事例を見つけた方はリノベーション（リフォーム）会社へ一度相談をしてみてください。

「白×木×開放感」でつくる憧れの海外の家

料理をする音が空間全体のBGMになりそうな高級感のあるアイランドキッチンが特徴のこちらのLDKは、「白×木×開放感」をテーマに海外風の住まいにリノベーションされています。

キッチンスペースはステンレスとブリックタイルでおしゃれに仕上げ、白い天井には黒いライティングレールを敷くことで空間を引き締めます。

空間と明かりを贅沢に操るこだわりの家

躯体表しで天井を高く見せているこちらの住まいは色や素材をうまくまとめることで西海岸をイメージさせるようなおしゃれな空間にリノベーションされています。

また、床材はこだわりのヘリンボーンを玄関から一繋ぎにし、部屋が広く見えるよう工夫されています。

メンタルを満たしてくれる家

むき出しのコンクリートやそのまま塗装された木下地、ステンレスのキッチンなど全ての要素がバランス良く交わるインダストリアルなテイストの住まいに仕上げられたこちらの事例は中古物件の持つ「味」を生かした住まいにリノベーションされています。

元々3LDKだった間取りを1LDKにすることで広々としたLDKを実現し、開放感のある空間となっています。

まとめ

今回はリノベーションとリフォームの違いについて解説しました。

古くなった住まいを新しくする工事としてどちらも使われる言葉ですが、それぞれの工事を行う目的は違うため、どのような住まいにしたいのか施工事例などを見て検討すると良いでしょう。

リノベーションを行う方がリフォームと比べて自由に住まいをデザインすることができますが、費用が高額になることや工期が長いため仮住まいをしなければならないケースもあります。

初めてのリノベーションやリフォームで不安な方は、一度リノベーション（リフォーム）会社に相談をしてみることをおすすめします。