プランナーが解説するリノベーションで失敗しないためのポイント7選!費用や流れについても紹介
理想の住まいを手に入れる方法としては、新築の注文住宅を購入することが一般的でしたが、近年では中古住宅をリノベーションする人も増えています。
しかし、リノベーションは中古物件に対して行われるため、失敗してしまわないか不安に感じる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、リノベーションで失敗しないためのポイントや費用、流れについて解説します。
中古物件のリノベーションを検討している方は最後まで読んでいただき、参考にしてください。
リノベーションとは
そもそもリノベーションの意味を理解していない方も多いのではないでしょうか。
リノベーションとは既存の住まいをライフスタイルに合わせて造り変える工事のことを言います。
工事の内容は壁を取り除いて間取り変更を行ったり、新しい設備を設置したりと様々です。
また、リノベーションと似た言葉でリフォームがありますが、リフォームは劣化した一部の箇所を元の状態に戻す工事のため、新しい価値を生み出すリノベーションとは目的が大きく異なります。
リノベーションで失敗しないための7つのポイント
リノベーションは高額な費用をかけて行うため、失敗したくないと思う方が大半でしょう。
ここでは、リノベーションで失敗しないためのポイントを7つ紹介します。
物件の状況を事前に確認しておく
リノベーションの前に中古の物件を購入をする必要があります。
見た目はリフォームされていて綺麗になっていたとしても、見えない部分の劣化が進んでいる可能性もあるため、配管や床下などの状況も確認しておくと良いでしょう。
確認をせずに購入をしてしまうと、住み始めてから数年でリフォームを行わなければならなくなります。
また、あらかじめ劣化状況を把握していると購入時の値下げ交渉の材料にもなるでしょう。
物件の状況は素人では判断することが難しいため、住宅診断を行っている専門の業者に依頼をすることをおすすめします。
希望のリノベーションができるか構造を確認しておく
物件を購入したとしても、構造によっては間取り変更等の大規模工事を行うことができないケースがあります。
中古マンションの場合「ラーメン構造」と「壁式構造」の2つに大きく分けられますが、壁式構造の物件では間取りの変更に制限があるため、間取りの変更を希望している方はラーメン構造の物件を選ぶようにしましょう。
マンションの構造については、不動産会社やリフォーム会社に問い合わせると教えてもらえます。
耐震基準は満たしているか確認しておく
1981年5月31日に耐震基準が改正されたため、その日以前に建てられた物件は耐震性に不安があります。
ただし、マンションには10年〜15年で修繕を行うように計画が事前に立てられています。
耐震基準が改正される前に建てられた物件でも、耐震改修工事を行っている場合もあるため、工事歴なども不動産会社へ問い合わせると良いでしょう。
マンションの管理規約をチェック
中古マンションの購入を検討している方が必ずチェックすべきものが、マンションの管理規約です。
管理規約には生活のルールだけでなく、リノベーションやリフォームに関する制約も記載されています。
そのため、規約を確認せず購入すると、プランニングの後に予定通りのリノベーションが行えないことが発覚してしまうでしょう。
自分好みの住まいを実現するために自由なリノベーションを行いたい方は、マンションの管理規約を不動産会社からあらかじめ情報共有してもらうのがおすすめです。
あらかじめ予算を決めてから見積もりをもらう
フルリノベーションを行う場合、工事が大規模になってしまうため、費用も高額になるケースが多いです。
希望する条件が膨らみすぎると予算オーバーしてしまうため、譲れない条件を整理しておきましょう。
予算を超えていることに見積もりをもらった後に気づくと、計画したプランを考え直す必要があるため、リノベーションが完成するまで余計な時間がかかってしまいます。
予算をあらかじめ決めてから、予算内で収まるようにリフォーム会社と相談をしながら進めていきましょう。
住宅ローンの必要書類を準備する
リノベーションの施工内容によっては高額な費用がかかるため、銀行からローンでお金を借りて支払いを考えている方も多いでしょう。
また、中古物件を購入してリノベーションをする方は住宅ローンを利用することも可能です。
住宅の購入時は事前にローン審査を進める必要があり、費用を用意できた人が購入できる「早い者勝ち」の形式となっています。
物件を購入してリノベーションする方は住宅ローンの審査に必要な書類の用意も進めましょう。
信頼できるリフォーム会社に依頼をする
リノベーションにおいてリフォーム会社選びはとても重要です。
自分の理想とするデザインを実現してもらうために、丁寧なヒアリングを行って見積もりを出してくれる会社を複数の会社を比較して選ぶのがおすすめです。
また、水道管や電気配線の位置を変える場合には専門の資格が必要になります。
リノベーションのプランに合わせて、施工実績も確認するようにしましょう。
リノベーションでよくある失敗例
リノベーションで失敗しないためのポイントについては前述しましたが、そのポイントを抑えていないとどのような失敗をしてしまうのか、ここからはよくある失敗例を3つ紹介します。
予算が足りず希望通りのリノベーションができない
リノベーションの多くは新たに物件を購入して、自分好みにデザインするため高額な費用が必要になります。
そのため、あらかじめ予算を決めて、その範囲でプランニングをしていくのが一般的です。
しかし、理想が膨らみすぎてしまったり、設備の費用を算出していないなどの理由から予算を見誤ってしまうことも度々起きてしまいます。
インターネットの情報だけでは判断することができない費用も多いため、施工事例を参考にリフォーム会社へ一度見積もりをもらい、確認するのが良いでしょう。
希望通りのリノベーションができない物件を購入してしまう
物件の購入は早い者勝ちのため、「いい物件を見つけた!」ときに購入を急いでしまう方が多いです。
しかし、物件によっては、「フローリングの工事不可」「電気の容量を上げることができない」「間取りの変更不可」など規約によって制限が設けられている可能性があります。
せっかく良い物件を購入したのにリノベーションができないとなってしまわないように、事前に管理規約などを確認して、希望するリノベーションが行えるか必ず確認しましょう。
住宅ローンを利用することができない
住宅ローンは住宅の購入や改築をする際の費用を金融機関などから借り入れる制度のことで、住宅ローンの金利は低金利のため、利用者の負担が少なく高額の費用を用意することができるのがメリットです。
中古物件の購入でも住宅ローンを利用することはできますが、建物の耐久性や資産性などの観点から満額借り入れることができない場合があります。
また、住宅購入時にリノベーションを行えば、リノベーションにかかった費用も住宅ローンとして借り入れることができますが、購入から数年後にリノベーションを行う場合はリフォームローンを利用しなければなりません。
1%以下の金利で借りることができる住宅ローンに対して、リフォームローンの金利は1.3%〜4%ほどのため高い金利を支払うことになることを理解しておきしましょう。
リノベーションの流れや工期
リノベーションを行う際の流れや工期は以下の通りです。
1.物件探し、売買契約の締結(1週間〜1ヶ月)
2.住宅ローンの本審査とローン契約、所有権の移転(1ヶ月)
3.リノベーションのプランニング(2〜3ヶ月)
4.工事の施工(2〜3ヶ月)
物件探しから、実際に家族と暮らし始めるまでには最短でも半年ほどの時間がかかります。
そのため、余裕を持って進めていくことが大切です。
また、住宅ローンの審査とリノベーションのプランニングは同時に進めることでスムーズにリノベーション工事を始めることができることができます。
リノベーション工事を行っている期間は仮住まいしている家の家賃も発生するため、二重支払いの状況を短くするのがポイントです。
まとめ
今回はリノベーションで失敗しないためのポイントを紹介してきました。
リノベーションには様々な工程があるため、イメージが難しいこともありますが、高額な費用がかかるため、失敗したくない方がほとんどだと思います。
今回紹介したポイントを抑えることで、失敗しないリノベーションを実現できるため、リノベーションを検討している方は本記事を参考にしてください。
また、リノベーション会社に相談をして、一緒に進めていくこともおすすめなので、一度問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。