床リフォーム/リノベーションのタイル張りにかかる費用は?場所別におすすめタイルを紹介!
玄関やキッチンの床にタイルを張りたいと考えている方も多いでしょう。
タイルは色やデザインが豊富で、複数のタイルを組み合わせることでオリジナリティ溢れる床にすることもできます。
そこで今回はタイルの種類や床材をタイルにするメリット・デメリット、リフォーム費用について紹介します。
張り替える場所ごとに最適なタイルを選んで、床のリフォームを成功させましょう。
タイルの素材と特徴
タイルの種類は大きく分けて以下の5種類があります。
・陶器タイル
・せっ器タイル
・磁器タイル
・石材タイル
・フロアタイル
タイルの種類によって原料や素材は異なり、特徴もさまざまです。
種類ごとの特徴を把握して、最適なタイルを見つけましょう。
陶器タイル
陶器タイルは、粘土を成形して釉薬(うわぐすり)を塗り、高温で焼き上げたタイルです。
表面が滑らかで光沢があり、デザインやカラーが豊富なことが特徴です。
また、陶器タイルは水や汚れに強いので屋内での使用に向いており、壁や室内の床に適していると言えるでしょう。
しかし、吸水性があるため、屋外や水回りでの使用には注意しましょう。
せっ器タイル
せっ器タイルは、陶器タイルと同じく粘土を焼成して作られますが、より高温で焼かれるため、吸水率が低く強度が高いのが特徴です。
耐久性や耐摩耗性に優れており、屋外や水回りでも使用可能です。
また、滑りにくい表面加工が施された商品も多いため、玄関や浴室の床に適しています。
磁器タイル
磁器タイルは、デザインやサイズも豊富で、装飾性と機能性を兼ね備えたタイルです。
他のタイルと比べると最も高温で焼成されるため、非常に硬く耐久性に優れています。
また、吸水率がほぼゼロに近いので、浴室・キッチン・玄関などの水や湿気の多い場所での使用に最適です。
色あせに強く、長期間美しい状態を保つため、頻繁にメンテナンスをする手間を減らしたい方は磁器タイルを選びましょう。
石材タイル
石材タイルは、天然の石を加工して作られたタイルで、大理石や御影石などが代表的な素材です。
自然素材ならではの風合いや重厚感が魅力で、高級感あふれる空間作りに適しています。
耐久性が高く、玄関やリビングの床などでよく使用されますが、石材の種類によっては吸水性があり、水回りや屋外での使用には注意が必要です。
フロアタイル
フロアタイルは、ビニールや樹脂などの合成素材で作られた床材で、価格の低さやメンテナンスが容易な点が特徴です。
また、木目調や石目調など、さまざまなデザインを再現できることも魅力の1つです。
フロアタイルは耐水性や防汚性が高く、クッション性もあるため足に優しく、キッチンやリビング、トイレなど多用途に使用できます。
さらに、張り替え工事が比較的簡単に行うことができることから、DIYでもよく使用される床材です。
床をタイルにするメリットとデメリット
床をタイルにすることには、メリットとデメリットの両方があります。
張り替えた後に後悔しないためにも、メリットだけでなくデメリットも確認しておきましょう。
メリット
タイルの最大の特徴はデザイン性の高さです。
光沢のあるタイルはインテリアに高級感をもたらし、天然素材を素焼きしたタイルは温かみを感じさせてくれます。
また、タイルは色褪せや変色することがほとんどなく、他の床材と比べると緩やかに経年劣化していくため、頻繁にメンテナンスをする必要がありません。
そして、表面がツルツルしたタイプのタイルの場合、水や汚れを弾いてくれるので、掃除がしやすいです。
デメリット
床をタイルにするメリットがある一方で、デメリットとしては素材特有の冷たさがあります。
特に冬場は足元が冷えやすいため、スリッパがないとタイルの上に立つことはできないでしょう。
そのため、夏場はひんやりとして気持ちいいですが、冬の冷たさ対策は必ず行うことをおすすめします。
また、タイルには硬い素材が使われているため、長時間立っている足裏やひざに負担がかかってしまいます。
キッチンのように立って作業をするスペースには、タイルを使わない方が良いかもしれません。
床材をタイルに張り替える場合にかかる費用
タイルの張り替えリフォームでは、「工事費用」と「タイル購入代」がかかります。
まず工事費用の内訳としては以下の3つが該当し、施工面積によって金額は大きく変動します。
施工内容 | 費用相場 |
床剥がし | 2,000〜4,000円/㎡ |
タイル張り替え | 6,000〜10,000円/㎡ |
廃材処分 | 300〜500円/㎡ |
また、床を剥がした際に下地や基礎が劣化していた場合は別途工事が必要となり、追加費用がかかるので注意しましょう。
そして、タイルにはさまざまな種類があり、購入価格は異なります。
最終的な費用は、リフォーム会社に見積もりを出してもらいましょう。
場所別のおすすめ床タイル
ここからは場所別におすすめの床タイルを紹介します。
玄関
玄関には防水性が高く、汚れが付きにくい素材のタイルがおすすめです。
表面がザラザラとしたタイルであれば、雨の日で濡れた靴でも滑りにくく、小さな子供や高齢者がいる家庭でも安心です。
また、玄関は家の第一印象を決める場所でもあるため、大理石で作られた高級感のあるタイルを使用することで、訪れる人の目を引くことができます。
キッチン
飛び散った水や油はねが気になるキッチンの床には、掃除が簡単で汚れを落としやすい素材がおすすめです。
床材として一般的に使用されているフローリングは、汚れを弾いて綺麗な状態を保つために定期的なワックスがけが必要です。
一方でタイルは、もともと油や洗剤などの化学物質に強い性質を持っており、油が飛び散ってもシミになりにくく、化学薬品が付着しても色褪せや劣化が少ないのでキッチン向きの床材といえます。
また、誤って包丁や鍋を落としても傷がつきにくいメリットもあります。
さらに、防汚機能があるタイルを選べば、日常的な掃除だけで十分なお手入れが可能です。
お風呂
お風呂の床をタイルに張り替える際は、空間全体のまとまりを崩さないためにも、壁の色と同系色のタイルを選びましょう。
壁と床の色をあえて変える場合は、床のタイルを少し暗めの色にすることで統一感が生まれます。
また、冬のお風呂は足元が冷たくなりやすいため、冷たさを軽減できる「サーモタイル」がおすすめです。
トイレ
トイレの床には、抗菌機能を備えたタイルを使用することがおすすめです。
特に銀イオンやセラミック加工を施したタイルは、表面に付着した菌の繁殖を抑えてくれます。
多くの建材メーカーが独自の抗菌技術を用いた商品を販売しており、カラーバリエーションも豊富なので、好みに合ったものを選べます。
床材にタイルを使用する際の注意点
ここからは、床材にタイルを使用する際の注意点について説明します。
メンテナンスを定期的に行う
他の床材と比べると耐久性の高いタイルですが、使用年数が経つにつれて徐々に経年劣化が進んでいきます。
そのため、定期的なメンテナンスが不可欠です。
特にタイル同士を接合する目地部分は、ゴミが溜まりやすくカビが発生することもあるため、10~20年ごとに点検を受け、必要に応じて補修や清掃などのメンテナンスを行うことをおすすめします。
寒さ対策を行う
タイルは熱伝導率が高いため、冬になると冷たさが増し、床材として使用した場合は素足で歩くのが難しくなるほど冷たくなります。
そのため、施工を依頼する際に床暖房やホットカーペットなどの寒さ対策を取り入れられるかどうかを、リフォーム会社へ事前に確認しておきましょう。
まとめ
耐久性が高く、高級感のあるタイルは、おすすめな床材の1つです。
さまざまなデザインのタイルがあるため、部屋の雰囲気を大きく変えたり、防水性や汚れが付きにくいタイルを使用すれば日々の掃除が楽になります。
しかし、タイルの素材によっては滑りやすかったり、冬場に足元が冷たくなりすぎてしまうため、場所ごとに適切な素材を選ぶようにしましょう。
また、床をタイルに張り替える際に下地や基礎部分が劣化している場合は追加の補修が必要です。
床にタイルを張ろうと考えている方は、どのくらいのリフォーム費用がかかるか、一度リフォーム会社に相談してみてください。