2024.9.26

中古マンションの配管はリノベーションした方がいい?配管の種類や耐用年数について解説!

自分好みの住まいを作れることから、近年新築マンションを購入するよりも中古マンションを購入してリノベーションする方が増えています。

 

しかし、中古マンションを購入する場合は、注意しなければならない点がいくつかあります。

 

その1つが外からは確認することができない配管です。

 

壁紙や床材、備え付けの設備などは内見時に確認することができますが、配管の状態は住まいを解体しなければ確認できません。

 

配管の劣化が進むと、水回りの設備が使いづらくなるだけでなく、健康的な被害に繋がる可能性もあります。

 

中古マンションをリノベーションする際は、必ず配管を確認してください。

 

そこで今回は配管の種類や耐用年数について解説します。

 

配管の種類と特徴

マンションの配管には給水管・給湯管・排水管・ガス管などが分類され、以下のような素材で作られています。

配管の種類 素材 さびやすさ
水道用亜鉛メッキ鋼管 金属 さびやすい
水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管 金属 さびにくい
ステンレス鋼管 金属 さびにくい
水道用硬質塩化ビニル管 非金属 さびない
水道用架橋ポリエチレン管 非金属 さびない
水道用ポリブテン管 非金属 さびない

 

水道用亜鉛メッキ鋼管は15〜20年程度で経年劣化の症状が激しくみられるようになり、さびが溶け込んだ水が流れたり、水漏れが発生しやすくなります。

 

1997年以降上下水道に使用することが禁止されているため、築年数の浅いマンションであれば問題ないでしょう。

 

材料の進化が進み、近年はさびない非金属製の管が使われる傾向にあります。

 

築年数の古いマンションであっても修繕を行って配管を交換している可能性があるんで、必ず事前に確認しましょう。

 

配管の耐用年数と交換の目安時期

配管の耐用年数と交換の目安時期は以下のとおりです。

配管の種類 目安時期
水道用亜鉛メッキ鋼管 15〜20年
水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管 15〜30年
ステンレス鋼管 半永久

 

基本的に非金属製の配管は、経年劣化によるさびが起こらないため、トラブルが発生しなければ交換する必要はありません。

 

そして、金属製の配管はステンレス鋼管は半永久的に寿命が続きますが、水道用亜鉛メッキ鋼管と水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管は15年を過ぎると劣化の症状がみられるでしょう。

 

配管のリノベーション方法

ここからは、配管のリノベーション方法について、床スラブ上配管と床スラブ下配管の2つに分けて紹介します。

 

床スラブ上配管のリノベーション方法

マンションの躯体コンクリートのことを床スラブと言います。

 

そして、床スラブ上配管は躯体と床下の間に通っている配管のことです。

 

フローリングを剥がせば配管が見えるため、比較的簡単に交換することができます。

 

また、床スラブ上配管に関しては、管理規約で制限されていないケースが多いため、居住者の意思で自由にリノベーションできます。

 

床スラブ下配管のリノベーション方法

躯体コンクリートの下に通っている配管を床スラブ下配管と言います。

 

このような構造になっている場合、床スラブは共用部分にあたるため、個人の判断で自由に配管リノベーションを行えません。

 

また、床スラブ下配管を交換する際は、躯体コンクリートを解体する必要があり、費用も手間も多くかかってしまいます。

 

中古マンションを選ぶ際は配管がどの位置を通っているか図面などを見て確認すると良いでしょう。

 

ただし、床スラブに埋まっている配管を使わずに、新たに配管を通す方法もあります。

 

とはいえ、建築の知識がない人が判断することは難しいため、リノベーション会社に一度相談することをおすすめします。

 

配管リノベーションにかかる費用

中古マンションの配管をリノベーションするのにかかる費用は約30万円と言われています。

 

ただし、正確な金額は、各設備までの距離や交換方法によって変わるため、リノベーション会社に見積もりをもらい確認しましょう。

 

また、配管を交換する場合は、壁や床を解体する必要があるため、リノベーション全体にかかる費用は100万円を超えることが一般的です。

 

劣化した配管をそのままにするリスク

ここからは劣化した配管をそのままにした場合に起こるリスクについて解説します。

 

築15年以上のマンションを購入する予定の方や購入してから15年以上同じマンションで暮らしている方は必ず確認してください。

 

水漏れが起こる可能性が高まる

劣化した配管をそのままにしていると水漏れが起こるリスクが高まります。

 

例えば、昔の給湯管に使用されることが多かった銅管は「潰食」という症状が起こりやすく、配管の内部が薄くなり、小さな穴から水が漏れてしまいます。

 

他の材質の配管も劣化が進むほど、水漏れが発生する可能性が高まるのは同じです。

 

漏れた水が原因で下の階に被害が出てしまうと損害賠償を請求されてしまうので注意してください。

 

水質が悪くなる

配管が古くなると内部の劣化が進み、水質が悪くなります。

 

例えば、鉛でできた配管は水道水に鉛が混入し、疲労感や便秘などの影響が出てしまいます。

 

また、鉄管の錆びが溶け込んだ水を毎日飲み続けてしまうと、健康被害に繋がる可能性が高いです。

 

水道水を飲んだり、料理に使う方は劣化した配管を交換することをおすすめします。

 

水圧が低くなる

配管の内部が劣化すると水の通り道が狭くなり、シャワーや蛇口の水圧低下を引き起こしてしまいます。

 

また、水圧低下の原因は専有部分の配管が原因のケースが多いため、マンション全体のタンクやポンプを修繕していたとしても改善されません。

 

そのため、水圧が低いと感じた場合は、配管のリノベーションを検討しましょう。

 

余計なメンテナンス費用がかかる

古い配管をそのまま放置していても劣化は進み続けるため、将来的に余計なメンテナンス費用を支払う必要があります。

 

リノベーションをする際に壁や床などを解体するのであれば、そのタイミングで配管のメンテナンスや交換をすることをおすすめします。

 

中古マンション購入時に確認すべきポイント

中古マンションを購入する際は、基本的に内見を行って実際の生活をイメージしたり、不具合がないかを確認しますが、配管のように表面から見えない部分を確認することができません。

 

ですが、購入後に後悔しないために確認すべきポイントが2つあるため、これから紹介します。

 

点検口があるか確認する

中古マンションを購入する際は、点検口があるかどうか確認しましょう。

 

点検口があればすぐに配管の状態を確認することができ、寿命が来る前でも適切なメンテナンスを行うことができます。

 

ただし、購入と同時に配管を交換する予定の方は、点検口の有無はあまり関係ないでしょう。

 

修繕計画や修繕履歴を確認する

マンションの修繕には多額の費用がかかるため、修繕計画を立てて計画的に修繕を行うことが一般的です。

 

そのため、中古マンションを購入する際は、修繕計画がしっかりと立てられているか、計画通りにメンテナンスが行われているかを必ず確認しましょう。

 

修繕計画が立てられていなかったり、適切な修繕がされていない場合は注意が必要です。

 

まとめ

配管の寿命は一般的に15年〜30年程度とされています。

 

また、比較的寿命が長い配管であっても年数が経過するとともに劣化していくため、築20年以上のマンションでは配管のメンテナンスを検討しましょう。

 

特に中古マンションを購入してリノベーションする予定の方は、リノベーションと同時に配管の交換も行うことで、費用を抑えることが可能です。

 

そして、配管リノベーションの費用は物件の構造によっても異なるため、物件選びの段階から考慮しておくと良いでしょう。

 

中古マンションのリノベーションを検討している方は、本記事を参考に配管の交換を行う必要があるか、専門家に相談してください。

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