中古戸建てのリノベーションで後悔した事例5選!失敗しないための物件の選び方や費用相場を紹介
予算が理由で夢のマイホームを諦め賃貸を考えている方には中古戸建てを購入してリノベーションする方法がおすすめです。
また、注文住宅のように、リノベーションする際に内装や外観、設備などにこだわり、自由に変えられるメリットがあります。
しかし、築年数の経過した中古戸建てに抵抗がある方も多いでしょう。
実際に中古戸建てをリノベーションしたことで失敗したり、後悔したりするケースもあります。
そこで今回は、中古戸建てのリノベーションで後悔した事例や失敗しないための物件の選び方、費用相場の情報を紹介します。
中古戸建てリノベーションを検討している方は、本記事を参考にしてください。
戸建てリノベーションの種類
戸建てはマンションと違い、建物全体が居住者の所有物になるため、内装や設備だけでなく外観までリノベーションすることができます。
そのため戸建てのリノベーションは、以下の3種類に分かれます。
・部分的リノベーション
・内部スケルトンリノベーション
・内外部スケルトンリノベーション
それぞれについて詳しく解説していきます。
部分的リノベーション
部分的なリノベーションは、内装や設備の一部を新しくする工事のことを指します。
部分的とはいえ、劣化した箇所が新しくなるため、快適な生活を送ることができます。
ただし、間取り変更や増築を行った場合は、大規模な工事が必要になるでしょう。
一般的に築年数の浅い戸建てを購入した場合に部分的なリノベーションが行われます。
内部スケルトンリノベーション
内部スケルトンリノベーションは、外壁や屋根は解体せずに建物内部のみをスケルトンリノベーションする工事のことを指します。
天井・間仕切り壁・床を全て解体するため、室内が躯体だけの状態になるのが特徴です。
大幅な間取り変更や外壁面や床下に断熱材を充填することで断熱性能を向上させることができます。
外観をリノベーションしないため費用を抑えられますが、外観は古い状態のままになってしまいます。
内外部スケルトンリノベーション
内外部スケルトンリノベーションは、住宅の土台や柱、梁などの主要構造のみを残し、全てを解体して建て直す施工方法です。
外壁や屋根まで一度剥がすため、中古戸建てが新築のように生まれ変わります。
また、住宅のほとんどを解体し、構造部分も目視できるため、劣化箇所をそのままにしてしまうリスクが低いです。
中古戸建ては新築戸建てと比べると耐震性が低い傾向にありますが、内外部スケルトンリノベーションでは、耐震補強工事も行うことができるため、新築同様の耐震基準に引き上げることができます。
戸建てリノベーションにかかる費用
戸建てリノベーションにかかる費用は、施工内容や工事の規模によって大きく変わります。
そのため、リノベーションプランを全て決めてからでないと、正確な費用を算出できません。
以下の表は、リノベーションにかかる費用とどのような工事を行えるかの目安となります。
戸建てリノベーションにどのくらいの費用がかかるか知りたい方は参考にしてください。
施工内容 | 費用相場 | |||
500万円〜 | 1,000万円〜 | 2,000万円〜 | 2,500万円〜 | |
内装(壁・床・天井)を一新 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
間取り変更 | △ | △ | ◯ | ◯ |
水回り設備を一新 | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ |
外観を一新 | ✕ | ✕ | ◯ | ◯ |
外構を一新 | ✕ | ✕ | △ | △ |
窓サッシの交換 | ✕ | ✕ | ✕ | ◯ |
耐震補強・断熱リノベーション | ✕ | ✕ | ✕ | ◯ |
中古戸建てを選ぶ際のポイント
ここからは中古戸建てを選ぶ際のポイントについて紹介します。
2000年以降に申請された戸建ては工事のコストが安く抑えられる
中古戸建てを購入してリノベーションする場合は、2000年以降に建築確認申請された住宅がおすすめです。
2000年6月に木造住宅に関する建築基準法が改正され、耐震基準が引き上げられました。
そのため、以前の戸建てと比べると耐震性が高くなり、安心して生活を送ることができるでしょう。
また、耐震補強工事は大規模な工事となり、住宅全体をスケルトンリノベーションしなければならないため、費用を抑えることにも繋がります。
築20年以上の中古戸建ては土地代だけで購入できる可能性が高い
中古戸建ては築20年を過ぎると不動産としての価値が無くなるため、実質土地代だけの金額で購入できる可能性が高いです。
建物は劣化しているため、大規模な修繕が必要ですが、物件取得費を抑えられます。
そのため、元々大規模なリノベーションを行う予定の方は、築20年以上の中古戸建てがおすすめです。
軸組工法で建てられた住宅は間取り変更が自由にできる
間取り変更を行いたいと考えている方は、戸建ての建築方法を必ず確認してください。
一般的な木造戸建てでは、「軸組工法」を採用しており、柱と梁が建物を支える構造となっています。
この場合、壁を解体しても建物が崩れる恐れはないため、自由に間取り変更を行うことができます。
一方、「2×4工法」で建てられた戸建ては、壁が建物を支えている構造のため、壁を自由に解体することができないので注意しましょう。
一般の方が建築方法を判断するのは難しいため、購入予定の物件をリノベーション会社の専門家に必ず確認してもらってください。
中古戸建てリノベーションで後悔してしまった事例
中古戸建てを購入してリノベーションするメリットはたくさんありますが、実際にリノベーションを行い後悔したという声も挙がっています。
ここでは、中古戸建てリノベーションで後悔してしまった事例について5つ紹介していきます。
リノベーションを行った後に後悔したくない方は、事前に把握しておきましょう。
基礎や構造部分が予想以上に劣化していた
中古戸建てを購入した時点では、壁や床の内部まで確認することができず、解体したら予想以上に劣化していたというケースがよくあります。
劣化したままの状態でリノベーションを行っても、数年後に工事をしなければならなくなり、余計な解体費用までかかってしまうので、劣化が後から見つかった場合はまとめて工事を行いましょう。
このような失敗をしたくない方は、戸建てが完成してから定期的なメンテナンスが行われているか確認してください。
希望通りの間取りに変更できなかった
前述したとおり、全ての戸建て住宅が自由に間取り変更できるわけではありません、
建物の構造によって間取り変更できる範囲が決まっているため、購入前に必ず確認しなければいけないポイントです。
理想の間取りの戸建てを見つけられた方であれば問題ありませんが、大幅に間取りを変更した方は、「軸組工法」で建てられた戸建てを選びましょう。
耐震基準を満たしていない住宅だった
建物の耐震基準は建築基準法によって定められています。
しかし、これまで何度か改正がされているため、一定の年数が経っている中古戸建ては耐震基準が低い可能性があります。
特に1981年6月には大幅な改正が行われたため、それ以前に建築確認申請がされた中古戸建ては避けた方が良いでしょう。
工期が長く入居までに時間がかかった
中古戸建てを購入してすぐに着工したとしても、入居までに数ヶ月以上かかってしまいます。
そのため、工事をしている期間は別の場所で生活を送らなければなりません。
仮住まいをあらかじめ用意したり、リフォームローンの返済と家賃が二重でかかってしまうことへの準備に対して余裕を持っておきましょう。
追加工事で予算を超えてしまった
追加工事が発生してしまい、途中で予算を超えてしまうケースも少なくありません。
また、中古戸建てを購入してリノベーションする場合は、物件購入費やリノベーション費用以外にも固定資産税などさまざまな出費があります。
予算を超えてしまい、その後の生活が苦しくなってしまわないように、設備のグレードを下げて余裕のある計画にしておくことをおすすめします。
まとめ
今回は、中古戸建てのリノベーションで後悔した事例や失敗しないための物件の選び方、費用相場を紹介しました。
新築の戸建てを購入するよりも、中古戸建てを購入してリノベーションした方が費用を抑えられ、自分の好みに合わせて住まいに造り変えられるメリットがあります。
しかし、リノベーションを行ったことを後悔している人も少なからずいるため、中古戸建てをリノベーションする予定の方は、失敗例を参考に十分な対策を行いましょう。
また、住みたいエリアによっては、中古戸建てが見つからない可能性もあるので、中古マンションを購入してリノベーションする選択肢も考えておくことをおすすめします。
住宅購入で迷っている方は、一度専門家に相談してみてください。