ベランダやバルコニーのリフォームでできることは?工事の種類・費用相場・注意点を紹介!
ベランダやバルコニーは洗濯物を干す場所として利用するだけでなく、自宅にいながら外の空気を感じられるため、テーブルや椅子を置いてくつろぐスペースにも活用できます。
ですが、外との仕切りがないため、雨や日差しの影響を受けやすいベランダやバルコニーは、劣化しやすい箇所の一つです。
今回は「ベランダやバルコニーのメンテナンス方法は?」「リフォーム費用はどのくらいかかるの?」といった疑問をお持ちの方に向けて、ベランダやバルコニーのリフォームについて詳しく解説していきます。
ベランダ・バルコニーリフォームの種類
ベランダやバルコニーで行われる主なリフォームの種類は次のとおりです。
・床を修復する
・屋根を新設する
・床の防水加工や錆止めを施す
・ベランダやバルコニーの増築する
・窓にベランダを新設する
・既存バルコニーを交換する
床を修復する
ベランダやバルコニーの床は、年数が経つにつれて塗装が剥がれたり、傷んだりしてしまいます。
そのまま放置していると、劣化した箇所から雨水が入り込み、雨漏りを引き起こす原因となる可能性があります。
塗装が剥げていたり、ひび割れを見つけたりしたら、すぐにリフォームを行いましょう。
屋根を新設する
ベランダとバルコニーは、家の外側に取り付けられたスペースのことを指しますが、大きな違いは屋根の有無です。
屋根の無いものをバルコニー、屋根のあるものをベランダと呼ぶため、バルコニーに屋根を取り付けてベランダに変える方もいます。
屋根があることで雨が入りにくいなどのメリットがありますが、リフォーム費用がかかってしまうため、予算に収まるように素材を選びましょう。
床の防水加工や錆止めを施す
雨の影響でベランダ・バルコニーの床や壁が傷んでしまうのを避けたい方は、防水加工や錆止めを施すことで対策できます。
コーティング剤の種類によって費用や耐久性が異なるので、それぞれを比較して選ぶと良いでしょう。
FRP防水
近年販売されている新築住宅のベランダの多くはFRP防水を使用しています。
防水性や耐久性が高く、工期も1〜2日で終わる特徴がある一方で、紫外線の影響を受けやすいデメリットがあります。
そのため大きな劣化症状が見られる前に、5〜8年周期で塗り替えを行いましょう。
ウレタン防水
ウレタン防水は、比較的安価に施工できることから、FRP防水と同じく代表的な防水工法です。
ただし、手作業で塗装するため、表面を完全に均一にすることが難しいというデメリットがあります。
また、劣化しやすいため、5年ごとに再塗装することをおすすめします。
シート防水
主に屋上など一目につかない場所に使われるシート防水は、ベランダやバルコニーの防水工法にも使われます。
伸縮性があるため、下地の亀裂にも柔軟に対応でき、施工費用を安く抑えられることがメリットです。
一方で複雑な形状の場所には使いづらいため、つなぎ目が見えてしまうことや、シートを撤去する際に撤去費用を請求される可能性があるので注意しましょう。
アスファルト防水
アスファルト防水とは、アスファルトを合成繊維に含ませて、シート上のルーフィングを貼り重ねる防水工法です。
耐久年数が他の工法よりも長いため、数年単位でのメンテナンスが不要です。
一方デメリットは、アスファルトを高熱で溶かすことで発生する悪臭や費用の高さ、工期の長さなどが挙げられます。
ベランダやバルコニーの増築する
ベランダやバルコニーは増築して、広げることも可能です。
とはいえ、建築基準法の建ぺい率によって制限が設けられているため、どの程度リフォームできるかは専門の業者に確認しましょう。
また、屋外での作業となるため、安全面に十分配慮して作業を行える業者に依頼することをおすすめします。
窓にベランダを新設する
住宅の構造によっては、窓の外側にベランダやバルコニーを新設することができます。
施工方法や必要な広さは使用目的によって異なるため、どのように活用するかあらかじめ決めておきましょう。
また、建物に負担がかかり、破損してしまわないように、ベランダやバルコニーの新設をした事例のあるリフォーム会社に依頼しましょう。
ベランダ・バルコニーリフォームの費用相場
ベランダやバルコニーのリフォームにかかる費用は50万円程度が相場です。
その中でも、床の防水加工や錆止めなどのメンテナンス工事は10万〜20万円、屋根の設置は約10万円が一般的な費用です。
そして、新たにベランダやバルコニーを設置する場合は、100万円以上かかるケースもあります。
以下、施工内容別に費用と工期の目安をまとめた一覧です。
施工内容 | 費用相場 | 工期 |
錆止め | 400〜900円/㎡ | 2日〜 |
防水加工 | 2,500〜8,000円/㎡ | 1〜4日 |
屋根設置 | 10~15万円 | 1〜2日 |
ベランダの新設 | 60~100万円/1坪 | 3日〜 |
ベランダ・バルコニーリフォームの注意点
ここからはベランダ・バルコニーリフォームの注意点について紹介します。
・耐久性に優れた素材を使う
・安全面に配慮した柵の高さにする
・日当たりと風通しを考えて設計する
・防犯対策を行う
注意点1.耐久性に優れた素材を使う
ベランダやバルコニーは屋外にあるため、雨風や紫外線の影響を大きく受けてしまいます。
そのため、メンテナンスをしていたとしても経年劣化は避けられませんが、できるだけ耐久性の優れた素材を選ぶようにしましょう。
おすすめの素材はアルミです。
スチールと比べると耐久性が高く、手入れも簡単なため、ベランダの床に適した素材と言えるでしょう。
注意点2.安全面に配慮した柵の高さにする
物を落としてしまったり、子供が誤って落下してしまわないように、安全面に配慮した柵を設置しましょう。
2階以上に設置されているバルコニーでは、1.1m以上の高さのある柵を設置することが建築基準法でも義務付けられています。
また、柵を設置したとしても高さが足りなかったり、室外機など台になってしまうものがあると、子供が登ってしまう可能性があるので注意してください。
注意点3.日当たりと風通しを考えて設計する
雨が入り込むのを防ぐために屋根を取り付けてしまうと、部屋に入る採光量が不十分になってしまう可能性があります。
また、ベランダやバルコニーの柵を壁にしてしまうと風通しが悪くなってしまいます。
屋根を取り付ける際は、使用目的に合わせて日当たりと風通しを考えて設計しましょう。
注意点4.防犯対策を行う
洗濯物を干したり、ガーデニングをしたりとさまざまな用途で使用されるベランダやバルコニーですが、住宅への侵入経路となってしまう恐れがあるため、防犯対策を行いましょう。
特に低層階にあるベランダやバルコニーでは、防犯対策を必ず行ってください。
近年は、ホームセンターなどで対策グッズを購入することができるため、自分で対策することも可能です。
まとめ
今回はベランダやバルコニーのリフォームについて解説しました。
ベランダやバルコニーは洗濯物を干すだけでなく、ガーデニングをしたり、くつろいだりするスペースとしても活用できます。
ただし、雨や日差しの影響を受けやすいベランダやバルコニーは、劣化が進むスピードが速いため、定期的なメンテナンスが必要です。
塗装が剥がれていたり、ひび割れを見つけた際は、早めにリフォーム会社に相談しましょう。
ベランダやバルコニーのリフォームを検討している方は、本記事を参考にしてください。