リノベーションとイノベーションの違いとは?おしゃれなリノベーション事例も紹介!
「リノベーション」と「イノベーション」、どちらも似た言葉で一度は聞いたことがある方も多いでしょう。
ですが、それぞれの意味をはっきり答えられる方は少ないと思います。
リノベーションとイノベーションは、言葉の響きは似ていますが、それぞれの意味は全く異なります。
今回は2つの言葉が持つ意味について解説しますので、正しい使い方を覚えましょう。
リノベーションとイノベーションの違い
まずはリノベーションとイノベーションの違いについて解説します。
リノベーションとは
リノベーションとは、古くなった住まい全体を一新することで、新たな価値を生み出す工事のことを言います。
「内装デザインの変更」「間取り変更」「設備の取り付け」などがリノベーションに該当し、家族構成の変化やライフスタイルに合わせて設計することが一般的です。
また、新築で戸建ての注文住宅を購入するのと比べて、中古住宅を購入してリノベーションを行う方が費用を抑えることができます。
イノベーションとは
イノベーションを直訳すると「技術革新」という意味です。
建築関係ではあまり使われる言葉ではありませんが、耐震性能や断熱性能が向上する技術をハウスメーカーが開発した際などに用いられます。
また、従来の住まいには取り入れられることがなかった間取りやデザインなどもイノベーションと呼ぶことがあります。
リノベーションのメリット
ここからはリノベーションのメリットについて解説していきます。
・新築物件を購入するよりも費用を抑えられる
・自分好みのデザインに変えられる
・物件選びの選択肢が増える
メリット1.新築物件を購入するよりも費用を抑えられる
理想の住まいを実現する方法としては、新築の注文住宅を購入することも選択肢の一つです。
しかし、新築の物件は不動産会社の利益が上乗せされているため、取得費用が高くなります。
中古マンションを購入してリノベーションすることで物件取得にかかる費用を抑えられるため、内装の変更に予算をかけることができるでしょう。
メリット2.自分好みのデザインに変えられる
リノベーションをする最大のメリットはライフスタイルや家族構成などに合わせて住まいを作り変えられることです。
部分的にリフォームをした場合と比べると、壁を取り除いて間取りを変更したり、水まわりの設備を移動したり、壁や床の素材を選べたりと自由度が高いです。
自分好みの住まいを手に入れられることで満足度が高まり、その後の生活も快適になるでしょう。
メリット3.物件選びの選択肢が増える
希望するエリアで予算に収まる物件を見つけるのが一般的な物件選びですが、新築物件がタイミングよく希望エリアで販売されているとは限りません。
一方、中古マンションはすでに流通しているマンションの中から探すことができるため、希望エリアで見つけやすいです。
また、新築物件よりも価格が低いので、間取りや設備などの条件にこだわっても予算に収められるでしょう。
リノベーションのデメリット
次にリノベーションのデメリットについても確認しておきましょう。
・住まいの寿命が短い
・光熱費が通常よりもかかる
・耐震性に不安がある
デメリット1.住まいの寿命が短い
中古物件を購入してリノベーションをしようと考えている方は、中古物件は新築物件よりも寿命が短いことを押さえておきましょう。
中古物件の多くは、築20年以上と年数が経っていて、50年以上の物件もあります。
家には耐用年数が定められていて、木造住宅で22年、鉄筋コンクリート造で47年が基準です。
ただし、耐用年数が過ぎると住めなくなるということではありません。
耐用年数は資産価値が無くなるまでの目安なため、定期的なメンテナンスを行えば、耐用年数以上住み続けられます。
デメリット2.光熱費が通常よりもかかる
中古住宅は新築住宅と比べて断熱性が低い傾向にあります。
そのため、夏は暑く、冬は寒いため、エアコンやヒーターを使って快適に暮らせる温度に調整する必要があるでしょう。
しかし、長時間空調設備を稼働させていると光熱費が高くなってしまうため、リノベーション時に、断熱材を入れるなど断熱性を高める工事を行うことをおすすめします。
デメリット3.耐震性に不安がある
建物の耐震基準は建築基準法によって定められており、基準に準じて設計されています。
耐震基準に関する法律は、1981年の6月に大幅な法改正が行われ、「震度6強から震度7程度の地震が発生しても建物が倒壊・崩壊しない」という新しい基準が設けられました。
法改正前の基準を旧耐震基準と言い、法改正後の基準を新耐震基準と言います。
そのため、旧耐震基準で建てられた中古住宅は新築物件と比べると耐震性に不安があるでしょう。
ですが、旧耐震基準で建てられた建物も耐震補強工事を行っている場合があるため、購入前に必ず確認してください。
リノベーションの費用相場
ファミリータイプとして一般的な広さである3LDKの中古マンションをリノベーションした場合、100万〜500万円が費用相場です。
また、間取り変更など元々の住まいを大幅に変更するフルリノベーションを行う場合は、1,000万円以上の費用がかかるでしょう。
以下が施工内容別にかかる費用の一覧です。
施工内容 | 費用相場 |
クロスの張り替え | 6万〜8万円 |
床材の張り替え | 10万〜30万円 |
リビング拡張 | 40万〜90万円 |
間仕切り壁の撤去 | 10万〜25万円 |
間仕切り壁の設置 | 10万〜25万円 |
キッチンの交換 | 50万〜100万円 |
ユニットバスの交換 | 50万〜150万円 |
トイレの交換 | 15万〜50万円 |
洗面所の交換 | 10万〜50万円 |
断熱材の充填 | 5千円〜3万円 |
リノベーションにかかる費用は、施工内容や取り付ける設備のグレードによって大きく変わるため注意しましょう。
おしゃれなリノベーション事例3選
中古マンションのリノベーションでは、間取りやデザインをライフスタイルや家族構成に合わせて変えることができるため、理想の住まいを実現することができます。
しかし、リノベーションのプランは自由度が高いため、完成後のイメージを具体的にできない方も多いでしょう。
ここでは、リノベーションプランを決める時に参考となる施工事例3選を紹介していきます。
ミニマルなギャラリー空間
空間の使い方を工夫し、プライベート空間×リビングをギャラリー空間として大胆にゾーニングしたこちらの事例は、プライベート空間はできるだけコンパクトにしてギャラリー空間を広くするようにリノベーションしています。
また、プライベート空間とギャラリー空間は3枚の引き戸で仕切っているため、開けると広々とした開放感あふれる住まいにイメージチェンジすることも可能です。
リビングは家具やインテリアにこだわり、床を土間にすることで圧倒的な存在感を放っています。
憧れのカフェハウス
こちらのリノベーション事例では、コーヒーや音楽を楽しみながら落ち着くことができ、家族の笑顔があふれるようなカフェ風の家にデザインしています。
4LDKを3LDKに間取り変更することでリビングを広くし、ロフトを採用することで天井までの高さが3.5メートルある開放感のあふれるリビングが特徴です。
白色の壁に木目柄の床や扉がマッチすることで高級感が増し、おしゃれな空間となっています。
アートと暮らす家
現代アートが好きなお客様の要望に応えて、おしゃれな家具や雑貨が映えるミュージアムのような部屋にリノベーションした事例がこちらです。
コンクリート打ちっぱなしの天井は無機質な印象を演出し、シンプルだけどかっこいいインダストリアルなテイストに仕上がっています。
また、無印良品の収納棚が上手く納まる設計となっており、小さいインテリアも綺麗に見せることができます。
まとめ
今回はリノベーションとイノベーションの違いについて解説しました。
どちらも似た言葉ですが、それぞれが持つ意味は異なります。
リノベーションは既存住宅を改修し、新しい価値を造り出す意味があります。
一方でイノベーションは技術革新の意味があり、住宅性能を向上させる技術が開発された場合などに使われますが、住宅工事ではあまり使われません。
リノベーションとイノベーションの違いについて理解していなかった方は、本記事を参考にしてください。