中古住宅のリノベーションはやめたほうがいい理由は?デメリットや注意点を解説!
新築物件を購入するよりも費用を抑えられることから、中古住宅を購入してリノベーションする事例が増えています。
しかし、中古住宅をリノベーションした人の中には、リノベーションしたことに後悔している人もいます。
そのため、中古住宅をリノベーションする前にどのような注意点があるのか、向いているケースはどのような場合か知っておくことが重要です。
そこで今回は、中古住宅のリノベーションはやめたほうがいいと言われる理由やデメリット、注意点について解説していきます。
中古住宅をリノベーションするデメリット
中古住宅をリノベーションするメリットがある一方でデメリットもいくつかあります。
・住まいの寿命が短い
・イメージと異なる仕上がりになってしまう
・光熱費が通常よりもかかる
・耐震性に不安がある
・継続的なメンテナンスが必要になる
・希望通りのリノベーションができない
中古住宅のリノベーションを検討している方は、あらかじめデメリットについても押さえておきましょう。
デメリット1.住まいの寿命が短い
中古物件を購入してリノベーションをしようと考えている方は、中古物件は新築物件よりも寿命が短いことを押さえておきましょう。
中古物件の多くは、築20年以上と年数が経っていて、50年以上の物件もあります。
家には耐用年数が定められていて、木造住宅で22年、鉄筋コンクリート造で47年が基準です。
ただし、耐用年数が過ぎると住めなくなるということではありません。
耐用年数は資産価値が無くなるまでの目安なため、定期的なメンテナンスを行えば、耐用年数以上住み続けられます。
デメリット2.イメージと異なる仕上がりになってしまう
リノベーションをした場合、完成後のイメージと実際の仕上がりが異なる可能性もあります。
リノベーション会社と施工事例も見ながら打ち合わせを重ねますが、基本的には写真を見てプランを決めるため、立体的に把握することは難しいでしょう。
完成した後にイメージと違ったと後悔したくない方は、3D設計図を使って提案してくれるリノベーション会社に相談することをおすすめします。
デメリット3.光熱費が通常よりもかかる
中古住宅は新築住宅と比べて断熱性が低い傾向にあります。
そのため、夏は暑く、冬は寒いため、エアコンやヒーターを使って快適に暮らせる温度に調整する必要があるでしょう。
しかし、長時間空調設備を稼働させていると光熱費が高くなってしまうため、リノベーション時に、断熱材を入れるなど断熱性を高める工事を行うことをおすすめします。
デメリット4.耐震性に不安がある
建物の耐震基準は建築基準法によって定められており、基準に準じて設計されています。
耐震基準に関する法律は、1981年の6月に大幅な法改正が行われ、「震度6強から震度7程度の地震が発生しても建物が倒壊・崩壊しない」という新しい基準が設けられました。
法改正前の基準を旧耐震基準と言い、法改正後の基準を新耐震基準と言います。
そのため、旧耐震基準で建てられた中古住宅は新築物件と比べると耐震性に不安があるでしょう。
ですが、旧耐震基準で建てられた建物も耐震補強工事を行っている場合があるため、購入前に必ず確認してください。
デメリット5.継続的なメンテナンスが必要になる
家は年数が経つにつれて劣化していくため、定期的にメンテナンスが必要です。
中古住宅は購入した時点で劣化が進んでいるため、リノベーションをしていない箇所は数年以内にリフォームしなければならない可能性があります。
また、リノベーションしたとしても、継続的なメンテナンスしましょう。
デメリット6.希望通りのリノベーションができない
間取り変更などの大規模なリノベーションを行う場合、建物の構造によってはできない可能性があることも押さえておきましょう。
戸建てであれば「ツーバイフォー(2×4)工法」、マンションであれば「壁式構造」の物件は壁が建物を支えている構造のため、自由に壁を取り除いて間取り変更できません。
また、マンションのリノベーションでは、管理規約によって制限が設けられている場合があるため、希望通りのリノベーションができるか、あらかじめ確認しておく必要があるでしょう。
中古住宅のリノベーションで失敗しないためのポイント
ここからは、中古住宅のリノベーションで失敗しないためのポイントを解説していきます。
リノベーションしたことを後から後悔したくない方は、これから紹介するポイントを必ず押さえておいてください。
ポイント1.耐震性や建物の劣化状況を確認しておく
中古住宅を購入してリノベーションする方は、耐震性や建物の劣化状況を必ず確認しておきましょう。
耐震基準は建築基準法によって定められており、前述したとおり1981年6月以前に建てられた物件であれば注意が必要です。
また、専門の業者に耐震診断を依頼することで、正確な耐震性を調べることもできます。
劣化状況に関しては個人で判断することは難しいため、リノベーション会社に相談することをおすすめします。
ポイント2.あらかじめ決めた予算内でプランを決める
リノベーションをする際は、あらかじめ決めた予算内でプランを決めるようにしましょう。
リノベーションにこだわり過ぎたことで予想以上に費用がかかってしまったという声も多く挙がっています。
また、中古住宅を購入してリノベーションする場合は、住宅の取得費用も予算に含めて計算しましょう。
ポイント3.物件購入前に希望通りのリノベーションができるか確認しておく
購入した物件が思ったとおりにリノベーションできないことも後悔してしまう要因です。
物件購入前に希望通りのリノベーションができるか必ず確認しましょう。
戸建てであれば図面を取り寄せ、マンションであれば管理規約や過去のリノベーション事例を確認してください。
希望通りのリノベーションができることで、完成イメージとの相違がなくなり、リノベーションに失敗してしまう可能性を抑えられます。
中古住宅のリノベーションが向いているケース
中古住宅をリノベーションしたほうが向いているケースもあります。
以下のようなケースに当てはまる場合は、リノベーションを検討してみてください。
・費用を抑えて理想のマイホームを手に入れたい
・新築だと住めないエリアで家を購入したい
・将来的に住み替えを検討している
ケース1.費用を抑えて理想のマイホームを手に入れたい
中古住宅を購入してリノベーションする最大のメリットは、新築住宅よりも費用を抑えられることです。
また、リノベーションをすることで、内装のデザインや取り付ける設備を自由に決められるため、理想のマイホームを実現できるでしょう。
費用を抑えて理想のマイホームを手に入れたい方は、中古住宅を購入してリノベーションすることをおすすめします。
ケース2.新築だと住めないエリアで家を購入したい
中古物件であれば新築だと住めないエリアで家を購入できる可能性が高いです。
物件を購入するタイミングで希望エリアに新築物件が売り出されているとは限りません。
一方で中古物件は、既存の住宅が全て対象となるため、比較的希望エリアで見つけやすいでしょう。
物件購入で居住エリアを重要視する方は、中古物件を購入してリノベーションすることがおすすめです。
ケース3.将来的に住み替えを検討している
地方移住や転勤などの理由から将来的に住み替えを検討している方は中古住宅を購入してリノベーションすることをおすすめします。
新築物件は販売会社の利益が販売価格に上乗せされているため、物件の価値以上の金額になってしまいます。
また、築年数が経つに連れて資産価値は下がっていき、20年を過ぎると減少率は緩やかになるため、住み替えを検討している方は築20年以上の物件を選ぶと良いでしょう。
まとめ
中古住宅を購入してリノベーションする選択はやめたほうがいいとは言い切れません。
リノベーションが向いているケースもあり、注意点を押さえてリノベーションを行えば、工事が完成した後に後悔することもなくなるでしょう。
特に費用を抑えて理想のマイホームを手に入れたい方は、本記事を参考に中古住宅のリノベーションを検討してみてください。