空き家リノベーションのメリット・デメリットとは?費用相場や補助金についても解説!
購入した空き家をリノベーションする事例が近年増えています。
また、相続した空き家に誰も住んでいない状態で放置してしまっている方も多いのではないでしょうか?
しかし、空き家をそのままにしていると固定資産税が高くなるだけでなく、強盗などの被害を受ける可能性があります。
そこで今回は空き家リノベーションのメリット・デメリットや費用相場、利用できる補助金について詳しく解説します。
空き家をリノベーションしようと考えている方は、本記事を参考にしてください。
空き家リノベーションのメリット
まずは空き家をリノベーションするメリットについて確認しておきましょう。
・新築物件を購入するよりも安くマイホームを手に入れられる
・固定資産税を減らせる
・倒壊・防犯リスクの対策になる
新築物件を購入するよりも安くマイホームを手に入れられる
空き家をリノベーションすることで、新築物件を購入するよりも安くマイホームを手に入れられます。
空き家となっている物件は、築年数が経っている傾向にあり、メンテナンスも定期的にされていないことから、建物の価値がほとんどありません。
そのため、土地の価格だけで購入できることも珍しくありません。
物件の購入費用を抑えた分をリノベーションに費やすことで、理想通りの住まいを安く手に入れられるでしょう。
固定資産税を減らせる
空き家を相続で所有した場合、リノベーションして活用することで固定資産税を減らせます。
誰も居住せずに放置されている空き家は「特定空家」として認定され、居住している場合と比べて固定資産税が最大で6倍になる可能性もあります。
空き家をリノベーションして居住するだけでなく、賃貸として他の人に貸し出すこともできるので、空き家のまま放置せずにリノベーションするのがおすすめです。
倒壊・防犯リスクの対策になる
空き家をそのまま放置していると「倒壊」や「空き巣」などのリスクが高まります。
万が一空き家が倒壊してしまうと、近隣に迷惑がかかり、誰かに損害を与えてしまうと責任を負わなければなりません。
また、空き家を狙った窃盗事件も多数発生しています。
空き家をリノベーションすることで、倒壊・防犯のリスク対策にもなるでしょう。
空き家リノベーションのデメリット
空き家をリノベーションすることは、メリットがある一方でデメリットもあります。
リノベーションする場合は、それぞれを理解した上で行いましょう。
・追加工事に費用がかかる
・理想通りの間取り変更ができない
追加工事に費用がかかる
空き家をリノベーションする際のデメリットは、追加工事が発生して予想以上に費用がかかってしまうことでしょう。
長期間放置していた空き家は、見えていない範囲も劣化が進んでいるため、表面的なリノベーションだけでは、住居として使うことができない可能性があります。
また、1981年よりも前に建てられた住まいは、旧耐震基準をもとに設計されているため、耐震性に不安があります。
そのため、建物のリノベーションだけでなく、一度建て壊して耐震補強工事が必要な場合もあるでしょう。
理想通りの間取り変更ができない
木造の一戸建ては比較的自由に間取り変更を行うことができますが、構造によっては間取り変更ができない場合もあるので注意が必要です。
例えば、ツーバイフォー(2×4)工法で建てられて住まいは、壁が建物を支えている構造のため、自由に壁を撤去することができません。
また、通し柱や筋交いは撤去することが難しいケースが多く、理想の間取りにできない原因の1つです。
購入予定、所有している空き家の構造を確認した上で、リノベーションをしましょう。
空き家リノベーションがおすすめな人
ここからは空き家リノベーションがおすすめな人について解説します。
空き家を相続した人
親族から相続した住居が空き家となっている方は、リノベーションすることをおすすめします。
物件取得に費用がかからないため、リノベーションにお金をかけられ、理想の住まいをつくれるでしょう。
また、リノベーションして住居として活用することで、特定空家に認定されなくなり、固定資産税を多く支払うことも回避でいます。
生活拠点の近くに空き家がある方は、リノベーションを検討してみてください。
広い土地でのびのび暮らしたい人
都市部では新しい土地が見つけにくく、戸建てを建てるために郊外へ移住する人が増えています。
しかし、昔に建てられた空き家は比較的良い住環境にある場合が多く、土地の面積も広いため、広い土地でのびのびと暮らしたい方は空き家リノベーションがおすすめです。
費用を抑えておしゃれな家で暮らしたい人
新築物件を購入するよりも費用を抑えられることが、空き家をリノベーションするメリットです。
また、間取りや設備を自由にプランできる注文住宅は高額になるため、家族構成やライフスタイルに合わせた家づくりをしたい方にも空き家リノベーションをおすすめします。
まずは、希望のエリアに空き家があるか、情報を探すところから始めましょう。
空き家を貸して収入を得たい人
空き家をリノベーションした後、自分が住むだけでなく、他の人に貸すという選択もあります。
空き家をリノベーションすることで資産価値が高まるため、空き家をそのまま貸し出すよりも高い家賃収入を得られるでしょう。
また、一般的な賃貸物件ではなく、民泊のような宿泊施設として活用する事例も近年増えています。
空き家リノベーションの費用相場
空き家リノベーションのメリットやデメリットについて理解したところで、費用相場について確認しておきましょう。
空き家リノベーションにかかる費用
空き家をリノベーションした際にかかる費用を工事内容別に紹介します。
施工内容 | 費用相場 |
壁紙交換 | 800〜1,500円/㎡ |
床材張り替え | 3万〜6万円/畳 |
トイレ交換 | 15万〜50万円 |
ユニットバスの交換 | 50万〜150万円 |
キッチンの交換 | 50万〜150万円 |
洗面所の交換 | 10万〜50万円 |
外壁の工事 | 60万〜300万円 |
屋根の工事 | 15万〜260万円 |
耐震補強工事 | 25万〜150万円 |
断熱材の充填 | 4,000〜3万円/㎡ |
内窓(二重サッシ)の取り付け | 8万〜15万円/箇所 |
空き家全体をフルリノベーションした場合、1,000万円以上の費用がかかる場合もありますが、部分的なリノベーションであれば500万円以内に抑えることもできるでしょう。
ただし、設置する設備のグレードによっては、相場よりも費用がかかる可能性もあるので、注意が必要です。
また、賃貸として他の人に貸し出す場合は、フルリノベーションしておくことで借り手が見つかりやすくなります。
リノベーション会社と相談をしながら、どこまで工事をするか決めることをおすすめします。
空き家リノベーションで利用できる補助金
空き家をリノベーションする場合、補助金を利用することができるため、実質的な支出を減らすことができます。
特に耐震性や省エネ性を向上させるリノベーションには、さまざまな補助金が用意されています。
ただし、地方自治体が主導で行っている補助金事業は予算の上限に達し次第終了となるため、補助金を利用したい方は早めにリノベーションをしましょう。
まとめ
今回は空き家を購入予定の方や空き家を相続した方に向けて、空き家リノベーションについて解説しました。
空き家はそのまま放置していると固定資産税が高額になるだけでなく、倒壊や犯罪のリスクが高まります。
リノベーションして自分が居住するだけでなく、賃貸物件として他の人に貸し出したり、宿泊施設として活用することができるため、空き家を所有している人は特にリノベーションすることをおすすめします。