リノベーション・リフォームの坪単価はどのくらい?費用を抑えるポイントも解説
これから住まいをリノベーションしようと考えている方にとって気になるのは費用でしょう。
しかし、リノベーションにかかる費用は施工内容や住まいの広さ、依頼する施工業者などによって異なりますが、リノベーション費用の坪単価を知ることで、おおよその金額を把握することができます。
今回は、一戸建てやマンションをリノベーションした際にかかる費用の坪単価を、施工内容別に解説します。
ぜひリノベーション予算を決める時の参考にしてください。
一戸建てリノベーションの坪単価
一戸建ての場合、室内だけでなく外壁や屋根もリノベーションの対象となります。
主なリノベーション工事は以下の通りです。
・フルリノベーション
・壁紙リノベーション
・外壁リノベーション
・屋根リノベーション
まずは一戸建ての住宅をリノベーションした際にかかる費用を解説します。
フルリノベーション
一戸建てのフルリノベーションとは、既存住宅の解体工事や設備機器の取り替え工事、内装工事など、現状の住まいを一新するためのリノベーションが該当します。
・既存住宅の解体工事
・設備機器の取り替え工事
・内装工事
選んだ建材によって総費用は変わりますが、フルリノベーションの坪単価は30万〜60万円が相場です。
壁紙リノベーション
壁紙を張り替えてデザインを一新する工事が壁紙リノベーションです。
壁と天井の壁紙を全て張り替えた場合の坪単価は6千円〜1万4千円です。
壁紙リノベーションに含まれる工事は以下の通りです。
・既存壁紙の撤去工事
・下地処理工事
・壁紙張り工事
・取り合い部の処理
壁紙リノベーションは費用も安く、比較的手軽なリノベーションです。
しかし、壁紙を新しくすることで劣化は目立たなくなりますが、築年数が経過することで他の箇所の劣化は進むため、壁紙だけでなく全体的にリノベーションすることをおすすめします。
外壁リノベーション
外壁は住宅の印象を大きく左右する重要な要素です。
また、住まいの内部を外部の影響から守る役割があります。
主なリノベーション方法は「外壁塗装」と「外壁サイディングの張り替え」の
2つがあり、外壁塗装は2万円〜3万2千円、外壁サイディングの張り替えは5万〜8万円が坪単価です。
外壁リノベーションに含まれる工事は以下の通りです。
・仮設工事
・外壁塗装工事
・外壁サイディングの張り替え工事
・取り合い部のコーキング処理
外壁塗装や外壁サイディングの張り替えは定期的に行う必要があるため、前回のメンテナンスから時間が経っている場合は、外壁リノベーションを行うことをおすすめします。
屋根リノベーション
屋根リノベーションは、既存の屋根材を新しい屋根材へと取り替える工事のことを指します。
住宅によって使われている屋根材は違うため、適切な工法も異なります。
・仮設工事
・屋根塗装工事
・屋根かぶせ葺き工事
・屋根葺き替え工事
・取り合い部のコーキング処理
屋根リノベーションの費用相場は、屋根塗装が7千〜2万1千円、屋根葺き替えが2万8千〜5万2千円です。
マンションリノベーションの坪単価
マンションリノベーションの主な工事は以下の通りです。
・スケルトンリノベーション
・壁紙リノベーション
ここからはマンションをリノベーションした際にかかる費用を解説します。
スケルトンリノベーション
スケルトンリノベーションとは、間仕切り壁や床、天井などを撤去し、躯体部分のみを残してリノベーションする方法です。
マンションの場合は、躯体以外を撤去しても、建物の耐震性に影響を与えないため、間取り変更のような大規模なリノベーションを行うことができます。
スケルトンリノベーションの坪単価は30万~80万円で、以下のような工事が含まれます。
・既存住宅の解体工事
・設備機器の取り替え工事
・内装工事
ただし、マンションをスケルトンリノベーションする際は、建物の構造に注意が必要です。
マンションの構造は「ラーメン構造」と「壁式構造」の2つがあります。
壁式構造は、壁が建物を支えているため、壁を取り除くことで建物の耐震性が低下し、倒壊してしまう可能性が高まります。
マンションをこれから購入してスケルトンリノベーションすることを考えている方は、ラーメン構造の物件を選ぶようにしましょう。
壁紙リノベーション
マンションの壁紙リノベーションは、基本的に一戸建ての場合と施工内容や坪単価は変わりません。
・既存壁紙の撤去工事
・下地処理工事
・壁紙張り工事
・取り合い部の処理
ただし、隣の部屋との界壁に直接パテを塗り、壁紙を張り付けている場合、劣化が進んでいると壁全面にパテを重ね塗りしなければなりません。
施工量が増えることから、相場である坪単価6千円〜1万4千円を超えてしまう可能性があることを理解しておきましょう。
リノベーション費用を抑える5つのポイント
ここではリノベーション費用を抑えるポイントについて5つ紹介します。
ポイント①施工箇所の優先順位をつける
住まい全体をリノベーションしようとすると、工事箇所が多岐にわたるため、費用の総額を算出するのが難しいです。
そのため、施工業者に見積りをもらった際に、予算を超えているというケースがよく起きます。
予算に合わせて、施工内容を調整できるように、あらかじめ優先順位をつけておきましょう。
また、優先順位をつけておくことは、建材や設備のグレードを選ぶ際にも役立ちます。
ショールームへ行くと、グレードの高いものにどうしても目が移ってしまいますが、優先順位を決めておくことで冷静に判断することができるでしょう。
ポイント②複数社から相見積もりを取って信頼できる施工業者を見つける
リノベーションの仕上がりは、依頼先によって異なるため、信頼できる施工業者を見つけることがとても重要です。
また、施工内容が同じで、使用する建材や設備が一緒であっても、請求される費用は変わります。
そのため、リノベーションにかかる費用を抑えたい方は、複数社から相見積もりを取って比較することをおすすめします。
ポイント③追加工事に気をつける
リノベーション費用の見積もりを算出する際は、施工業者の担当者が現地を訪問して現状の確認を行いますが、内部までは確認することができません。
そのため、リノベーション工事が始まった後に追加で工事が必要な場合もあります。
しかし、簡単な口頭の説明しか受けず、後から高額な費用を請求された事例もあるため、追加工事の必要性についてしっかりと説明を受け、費用の見積もりを書面でもらってから判断するようにしましょう。
ポイント④ローンを適切に利用する
リノベーションに使えるローンは主に以下の2種類があります。
・住宅ローン
・リフォームローン
住宅ローンは主にマイホーム購入の費用のために利用されるローンです。
そのため、中古物件を購入してリノベーションする際は、金利の低い住宅ローンを利用することをおすすめします。
一方、リフォームローンは、リノベーションやリフォーム費用を支払うために利用できるローンです。
リフォームローンは借り入れられる金額が少ない代わりに、審査に通りやすい特徴があります。
リノベーション費用を抑えるためには、それぞれのローンの特徴を把握した上で、適切に利用しましょう。
ポイント⑤補助金制度や減税制度を賢く活用する
補助金制度や減税制度を利用すれば、リノベーション費用を賢く減らすことができます。
主に「耐震工事」「断熱・省エネ工事」「バリアフリー工事」を考えている方は、補助金制度や減税制度を利用しましょう。
ただし、工事着工前の申請が必要なほか、予算の上限に達し次第終了してしまうため、余裕を持ったスケジュールの調整が必要です。
まとめ
予算を決める上で、リノベーションにかかる費用を把握しておくことはとても重要です。
こだわりを詰め込みすぎてしまうと、予算を超えてしまい、プランを一から考え直さなければなりません。
これからリノベーションを検討している方は、本記事を参考にリノベーションの予算を適切に決めましょう。