中古の一戸建てを購入してリノベーションするメリットは?気になる費用相場や注意点について解説!
古くなった住まいを一新して新しい価値を生み出す工事のことをリノベーションと言いますが、近年は新築の一戸建てを購入せず、中古の一戸建てを購入してリノベーションする人が増えています。
各自治体も既存の住まいをリノベーションして居住する人たちを支援するために、様々な補助金制度を用意しています。
費用を抑えて自分好みの住まいを手に入れられるリノベーションは魅力的ですが、デメリットもあるので注意が必要です。
今回は一戸建てのリノベーションについて、気になる費用相場やリノベーションする際の注意点について解説していきます。
中古の一戸建てを購入してリノベーションするメリット
まずは中古の一戸建てを購入してリノベーションするメリットから確認しておきましょう。
新築住宅の購入や建て替えと比べてコストを抑えられる
マイホームの購入を検討している人だけでなく、現在住んでいる住まいの改修を考えている人も建て替えではなくリノベーションを選択しています。
その理由としてはリノベーションにかかるコストが低いことが挙げられます。
新築物件は施工会社や販売会社の利益が上乗せされているため、中古物件と比べると価格は高いです。
また建て替えをする場合は住宅の構造だけでなく、基礎部分から造り直す必要があるため、費用は高額になります。
予算を抑えてマイホームを手に入れたい方は、中古の一戸建てを購入してリノベーションすることをおすすめします。
内装や間取りを自由に変更できる
中古の戸建てを購入してリノベーションすることで、内装も間取りも自分好みに変えることができます。
一方、新築の場合は注文住宅であれば自由にカスタマイズすることができますが、高額な費用がかかることがほとんどです。
そして建売住宅は決められたオプションの範囲でしか変更できないため、全てを自分好みにすることはできないでしょう。
家族構成やライフスタイルに合った住まいを実現できることがリノベーションをする最大のメリットです。
物件選びの選択肢が多い
新築住宅は中古住宅と比べて流通量が少ないため、エリアや予算に合った物件をタイミング良く見つけるのは難しいでしょう。
中古住宅は流通している既存の一戸建てが対象となるため、「駅まで10分」「商業施設に近い」などの条件を満たす物件を見つけやすいです。
物件選びの選択肢が多いことで、スムーズに物件購入からリノベーションまで進められます。
中古の一戸建てを購入してリノベーションする際の注意点
中古の一戸建てを購入してリノベーションする時に気をつけるべきポイントがいくつかあります。
ここからはリノベーション際の注意点について解説します。
希望通りのリノベーションができる物件を探す
中古の一戸建てを購入してリノベーションする際は、希望通りのリノベーションができる物件を探しましょう。
建物の構造によっては、間取り変更を自由に行うことができない場合もあります。
大規模な間取り変更を考えている方は、「ラーメン構造」や「木造軸組工法」の物件を選ぶことをおすすめします。
住宅ローンが通りにくい再建築不可物件は選ばない
中古の一戸建てを購入してリノベーションする場合、総額数千万円もの費用がかかることもあるため、住宅ローンの利用を考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、市場に流通している物件の中には再建築不可物件があり、物件を担保としてお金を借り入れる住宅ローンの審査が通りにくいです。
再建築不可物件とは、建築基準法や都市計画法などの法律が改正される前の基準に合わせて建てられた住宅のことで、既存の住宅と同じ条件で建て替えることができません。
そのため、災害で倒壊したり、老朽化によって建て替えが必要になった際に、住宅ローンの審査時よりも価値が下がってしまう可能性があります。
中古の一戸建てを購入する際は再建築不可物件は選ばないようにしましょう。
耐震性に不安がある場合はインスペクションを行う
中古住宅は新築住宅と比べて劣化していることや建築時の耐震基準が変わっていることにより、耐震性に不安を感じている方も多いでしょう。
購入を検討している中古住宅の耐震性が不安な場合はインスペクション(住宅診断)を行うことをおすすめします。
インスペクションを実施することで耐震性を判断できるだけでなく、希望のリノベーションに適しているか第三者へ相談できます。
一戸建てをリノベーションする際にかかる費用
中古の一戸建てを購入してリノベーションする際は以下の費用がかかります。
・一戸建ての購入費用
・リノベーション費用
・諸費用
一戸建ての購入費用はエリアや築年数によって異なりますが、2021年度に行った国土交通省の調査によると、平均価格は2,959万円です。
また、リノベーションにかかる費用は2LDK〜3LDKの中古住宅で500万円〜1,200万円が相場です。
ただし、リノベーションの内容によってはさらに高額な費用がかかる可能性もあるので、注意しましょう。
施工内容別のリノベーション費用
ここからは施工内容別のリノベーション費用について解説します。
施工内容 | リノベーション費用 |
間取り変更 | 40万〜300万円 |
キッチン交換 | 50万〜150万円 |
トイレ交換 | 15万〜50万円 |
ユニットバス交換 | 50万〜150万円 |
洗面台交換 | 10万〜50万円 |
壁紙張り替え | 約1,000円/1㎡ |
床材の張り替え | 1万〜7万円/1帖 |
耐震工事 | 25万〜200万円 |
ただし、新しい設備の取り付けを考えている方は、設備のグレードによって費用が変動するため、上記の金額より高くなってしまう可能性があります。
リノベーション費用を抑える方法
ここからはリノベーション費用を抑える方法について解説します。
費用を抑えてマイホームを手に入れたい方は、ぜひ参考にしてください。
素材や設備のグレードを抑える
リノベーションにかかる費用は素材や設備のグレードによって大きく変動します。
そのため、リノベーション費用を抑えたい方は、予算に合わせて素材や設備を選びましょう。
リノベーションのプランを考えていると、こだわりを詰め込みたくなりますが、優先順位をつけて必要最低限の工事だけ行うことをおすすめします。
ワンストップで対応してくれる会社に依頼する
中古住宅を購入してリノベーションを行うまでには、営業から施工までいくつもの工程があります。
それぞれ専門の会社が存在しますが、多くの会社が関わることでリノベーションにかかる費用は高額になってしまいます。
特に大手のリノベーション会社は、施工を下請けに外注することが多いです。
会社を選ぶ際は全てをワンストップで対応してくれる会社に依頼しましょう。
相見積もりをとる
リノベーションにかかる費用は依頼する業者によって異なります。
提示された金額が適正な価格か確かめるためにも、複数の業者から見積もりをもらいましょう。
相見積もりをとることはリノベーション費用を抑えられるだけでなく、高額な費用を請求する悪徳業者を見つけ出すことにも繋がります。
しかし、適正価格よりも安すぎる金額を提示する業者は、手抜き工事を行っているか、追加費用を請求してくる可能性があるため注意してください。
まとめ
今回は中古の一戸建てをリノベーションした際にかかる費用や物件を選ぶ際の注意点や情報について解説しました。
中古の一戸建てを購入してリノベーションすることで、コストを抑えて理想の住まいを実現することができますが、新築住宅よりも耐震性には不安があります。
また、リノベーションにこだわりすぎてしまうと費用も高額になってしまうため注意が必要です。
中古の一戸建てのリノベーションを検討している方は、本記事を参考にプランを立ててみてください。