一戸建てのフルリフォーム費用相場を時期や施工内容別に解説!費用を抑えるコツも紹介
一戸建てのフルリフォームを検討する際、工事費用や期間、予算の心配はつきものです。
全体を改装するのが予算やスケジュールの都合で難しい場合は、優先順位をつけて、必要な箇所だけを改修する方法も有効です。
本記事では、一戸建てのフルリフォームにかかる費用の目安、水回りや外装などの主な施工内容ごとの費用相場や工期について解説します。
さらに、リフォーム費用を抑えるポイントや、補助金・減税制度についても詳しく紹介します。
一戸建てのフルリフォームにかかる費用
一戸建てのフルリフォームにかかる費用は、工事の目的や施工面積、使用する建材・設備によって大きく変動します。
リフォームの目的 | 費用相場 |
原状回復を目的としたフルリフォーム | 200万〜500万円 |
新築同様にフルリフォーム/住宅性能を向上させるフルリフォーム | 1,000万円〜 |
まずは一戸建てをフルリフォームする目的を明確にし、適切なプランをリフォーム会社と決めましょう。
また、施工箇所によってリフォームの目安となる時期は異なります。
次のリフォーム時期の目安を参考にしてください。
【築年数別】リフォーム時期の目安
住まいを長く快適に保つためには、水回りや内装、外装といった各箇所を適切なタイミングでリフォームすることが重要です。
「どのくらいの周期でリフォームを行うべきか」を判断する際は、以下を参考にしてください。
【築5〜10年】
- 壁紙/天井のクロス張り替え
- カーペット/クッションフロア材の交換
- 畳の裏返し/表替え
【築10〜20年】
- 床材の交換
- 畳の交換
- 水回り設備の一新
- 給湯器の交換
- 外装の塗装/メンテナンス
【築20〜30年】
- 大規模な修繕リフォーム
- 外壁の張り替え
- 屋根の葺き替え
施工内容別のリフォーム費用相場
築年数が浅い場合や劣化した箇所のみを修繕したい場合は、部分的なリフォームを行うことを選んでも良いでしょう。
フルリフォームを行うよりも費用を抑えられたり、工期を短くできたり、部分的なリフォームにはさまざまなメリットがあります。
ここからは施工内容別のリフォーム費用相場について紹介するので、参考にしてください。
内装リフォーム
施工内容 | 費用相場 |
壁紙の張り替え | 750〜1,500円/㎡ |
床材の張り替え | 1万〜7万円/畳 |
壁紙や床材は、選ぶ素材のグレードによって費用が大きく変動します。
一部分だけ張り替えをした場合は費用を抑えることができますが、全体の統一感が保ちづらくなります。
そのため、可能な限り家全体の内装をまとめて張り替えるようにしましょう。
水回りリフォーム
施工内容 | 費用相場 |
システムキッチンの交換 | 50万〜100万円 |
トイレ本体の交換 | 15万〜50万円 |
洗面台の交換 | 10万〜50万円 |
ユニットバスの交換 | 50万〜150万円 |
水回りは毎日使用する上に湿気が多い場所のため、劣化が進みやすい場所のため、約10〜20年ごとのリフォームが適切です。
部分的な劣化を見つけた際は、余裕を持ってメンテナンスを行うのが良いでしょう。
また、水回りのリフォーム工事は1週間以内で終わることが一般的です。
間取り変更リフォーム
施工内容 | 費用相場 |
間仕切り壁の設置 | 8万〜25万円/箇所 |
間仕切り壁の撤去 | 7万〜23万円/箇所 |
和室から洋室に変更 | 25万〜100万円 |
間取り変更を伴うフルリフォームでは、複数の壁を撤去するなど大規模な作業が必要となることが多く、費用が大きく変動する可能性があります。
部屋の一部に間仕切りを追加する程度の軽微な工事であれば、作業は当日または2~3日で完了します。
一方で壁の解体や内装の補修・張り替えなどを含む工事の場合、4~6日ほどの工期が必要です。
外装リフォーム
施工箇所 | 施工内容 | 費用相場 |
外壁 | 塗装 | 60万~180万円 |
重ね張り | 150万~200万円 | |
張り替え | 180万~260万円 | |
屋根 | 塗装 | 15万~80万円 |
重ね葺き | 60万~250万円 | |
葺き替え | 70万~260万円 |
外壁や屋根などの外装は、天候の影響を大きく受けるため、10~15年ごとにメンテナンスを行うことをおすすめします。
また、外装のリフォームは、足場の設置・撤去に時間がかかり、雨天による延期の可能性もあるため、期間に余裕を持って行いましょう。
一戸建てのリフォーム費用を安く抑えるコツ
一戸建てをフルリフォームする場合は、数千万円の費用がかかる可能性があります。
少しでも費用を安く抑えたいと考えている方は、これから紹介するコツを押さえておきましょう。
使用する建材や設備のグレードを下げる
使用する建材や設備のグレードを下げることでリフォーム費用を安く抑えることができます。
予算内で選択できる建材や設備について、リフォーム会社にあらかじめリストアップしてもらい、計画をスムーズに進めましょう。
ただし、費用を抑えることを優先しすぎてしまうと、見た目や使い勝手が予想以上に劣ってしまう可能性があります。
こだわりたいポイントがある場合は、希望するデザインや必要な機能を担当者にしっかり伝えることをおすすめします。
複数の会社の見積もりを比較する
建材をメーカーから一括で仕入れて材料費を削減したり、営業から施工までを自社で一貫して行うことで下請けに支払う中間マージンを削減したり、低価格でサービスを提供するために工夫しているリフォーム会社があります。
高額な費用を請求しない会社を見つけるためにも、3社以上の見積もりを比較し、手頃な価格で質の高い工事を提供する会社を見つけましょう。
ただし、相場より大幅に安い金額を提示する会社は、手抜き工事を行う悪徳業者の可能性があるので注意してください。
補助金や減税制度を利用する
補助金や減税制度を利用することで、リノベーション費用の一部を行政が負担してくれたり、納める税金が減額されます。
支出を実質的に抑えられるため、利用できる補助金や減税制度は積極的に活用することをおすすめします。
主な補助金や減税制度は次のとおりです。
補助金 | ・こどもエコすまい支援事業
・長期優良住宅化リフォーム推進事業 ・断熱リフォーム支援事業 ・次世代省エネ建材支援事業 ・長期優良住宅化リフォーム推進事業 ・バリアフリーリフォーム補助金 |
減税制度 | ・住宅ローン控除
・住宅取得等資金に係る贈与税の非課税 ・リフォームの特別控除 |
ただし、補助金は予算の上限に達し次第終了となるため、早めに申請することをおすすめします。
一戸建てのリフォームにかかる期間
一戸建てを全面リフォームする場合、工期の目安は1〜6ヶ月程度で、一般的には1〜4ヶ月が平均とされています。
特に建物内部を解体してスケルトン状態から全面改装するようなフルリノベーションの場合、完成までに1.5~2ヶ月程度かかることが多いです。
また、工事に着手する前の打ち合わせや準備期間として、2〜3ヶ月を見込んでおくと良いでしょう。
工期について不安がある場合は、事前にリフォーム会社に相談しておくことで安心です。
フルリフォームの場合は仮住まいを用意する
フルリフォームを行う場合は、通常の生活を送ることが難しく、工期が長いため、仮住まいを準備しておくと良いでしょう。
一般的に仮住まいは自分で手配することが多いですが、リフォーム会社によっては仮住まいの手配や引越しのサポートを行ってくれるケースもあります。
初めてのリフォームで不安な方は、サポートの充実度も会社を選ぶポイントの1つになります。
まとめ
一戸建てのリフォーム費用は200万〜500万円程度が相場ですが、住まい全体をフルリフォームする場合は1,000万円以上かかる可能性もあります。
使用する建材や設備のグレードを抑えることで費用を安く抑えることができますが、デザインや使い勝手の悪さに繋がります。
予算内で納得のいく住まいを実現できるように、信頼できるリフォーム会社を見つけ、打ち合わせを重ねて計画を進めてください。