リノベーションに最適な中古マンションの築年数は?費用相場や失敗しない物件の選び方を紹介
マイホームの購入で新築マンションではなく、中古マンションをリノベーションしようと考えてる方も多いのではないでしょうか?
しかし、 中古マンションと言っても、築数年の物件から築50年以上の物件も存在するため、築年数がどのくらい経った物件を購入したら迷ってしまうでしょう。
そこで今回は、リノベーションに最適な中古マンションの築年数や費用相場、失敗しない物件の選び方について紹介します。
中古マンションを購入してリノベーションする予定の方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
築20~30年のマンションがおすすめ
中古マンションを購入してリノベーションを検討している方は、築20〜30年の物件がおすすめです。
一般的にマンションの価格は築年数とともに下落し、築年数が20年を超えると下落率が落ち着く傾向にあります。
築年数 | 価格 | 変化割合 |
築0〜5年 | 4,557万円 | 100% |
築6〜10年 | 4,155万円 | 91% |
築11〜15年 | 3,955万円 | 86% |
築16〜20年 | 3,810万円 | 83% |
築21〜25年 | 3,421万円 | 75% |
築26〜30年 | 2,917万円 | 64% |
築31年〜 | 2,355万円 | 51% |
参考:東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)
また、築20年〜30年のマンションであれば、住宅ローン控除を受けられるため、所得税や住民税の節税にも繋がります。
中古マンションをリノベーションするメリット
ここからは中古マンションをリノベーションするメリットについて以下の3つの観点から解説します。
・新築物件よりも価格が安い
・自分好みの内装や間取りに変えられる
・物件選びの選択肢が広がる
新築物件よりも価格が安い
立地や面積など同条件の物件があれば、新築と比べて中古マンションの方が3〜4割程度の価格で購入することができます。
新築物件の価格には販売会社の広告費や販促費、利益などが上乗せされているため、物件の価値以上の価格で購入しなければなりません。
一方で中古マンションは築年数が経つにつれて価格が下落しているため、安く購入できるでしょう。
そのため、新築物件と中古物件の価格差以内にリノベーション費用を抑えれば、安く理想の住まいを手に入れられます。
自分好みの内装や間取りに変えられる
中古マンションをリノベーションすることで、内装や間取りを自分好みに変えられます。
一方で新築物件はすでに販売会社が設計したデザインや間取りとなっているため、自分のこだわりを反映させることができません。
築年数よりも住まいのデザインや生活利便性を第一に優先したい方は、中古マンションリノベーションがおすすめです。
物件選びの選択肢が広がる
駅の近くや利便性の高い人気のエリアにはすでに建物が建設されており、新築物件を見つけるのが難しいです。
中古マンションの場合、すでに建っている物件が全て対象となるため、物件選びの選択肢が増えます。
そのため、物件を探す際に立地を重視している方にとっては、 中古マンションをリノベーションすることにメリットを感じるでしょう。
失敗しない物件の選び方
ここからは、中古マンションリノベーションで失敗しない物件の選び方について紹介します。
共用部分の管理が行き届いている物件を選ぶ
リノベーションのために購入する中古マンションを選ぶ際は、内見時に必ずエントランスや廊下、階段などの共用部分を確認しましょう。
共用部分は個人の持ち物ではなく、マンション全体の持ち物です。
そして掃除やメンテナンスなどは、管理会社が行います。
しかし、 管理会社の管理が杜撰な場合、劣化のスピードが早まったり、資産価値が著しく下がってしまいます。
廊下や階段の電球が切れていないか、ポストに入れられたチラシが散乱していないかなど、管理状態をチェックしてください。
空室の多い物件は修繕積立金の状況を確認する
修繕積立金とは、計画的に行われるマンションの大規模修繕のために、住人が負担し合うお金のことです。
毎月一定の金額を徴収されるのが一般的ですが、予定よりも修繕に費用がかかってしまう場合に追加徴収される可能性があります。
そのため、中古マンションを購入する前に修繕積立金の状況を確認してください。
また、修繕積立金は住民で負担し合うため、空室の多い物件では各入居者の負担率が高くなります。
修繕積立金を抑えたい方は、 空室の少ない物件を選びましょう。
資産性の高い物件を選ぶ
マンションは一戸建て住宅と比べて資産価値が下がりづらく、売却や賃貸に出すなど流動性の高さが魅力です。
とはいえ、マンションも立地や劣化状況によって資産性は変わるため、将来的に引っ越す可能性がある方は、資産性の高い物件を選びましょう。
中古マンションリノベーションの費用相場
中古マンションのリノベーションにかかる費用は、施工内容によって異なります。
また、素材や設備のグレードによっても変動するため、予算に合わせてプランニングしましょう。
ここからは、場所別の工事費用相場を一覧にまとめましたので、プランを立てる際の参考にしてください。
水回りのリノベーション費用
施工箇所 | 費用相場 |
キッチン | 80万〜200万円 |
お風呂 | 60万〜150万円 |
トイレ | 30万〜60万円 |
洗面所 | 10万〜30万円 |
内装のリノベーション費用
施工箇所 | 費用相場 |
壁紙の張り替え | 1,100〜1,500円/㎡ |
床材の張り替え | 4万〜17万円/6畳 |
間取り変更 | 100万~300万円 |
和室を洋室に変更 | 50万~90万円 |
断熱リフォーム | 200万~500万円 |
中古マンションのリノベーション事例
ここからは中古マンションのリノベーション事例について紹介します。
事例1. 中古マンションで叶えるスマートハウス
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お客様の希望通り、ロボット掃除機が掃除しやすい住まいにリノベーションした事例です。
段差のない室内は、銀座の「MUJI HOTEL」をテーマにシンプルで素材感あふれる空間に仕上げています。
また、キッチンダイニングスペースとリビングの床材を境目に合わせて変えることで、段差や扉を設けずにゾーニングしているのが特徴です。
事例2.メンタルを満たしてくれる家
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一度は新築マンションを購入したお客様が、自分の理想の家を実現するために中古マンションのリノベーションという選択を選び、こちらの事例が実現しました。
中古マンションの持つ「味」を最大限に活かした家となっており、必要最低限のドアやクロスだけを残してメンタルを満たしてくれる住まいに仕上げています。
そのため、LDK+ ベッドコーナーという間取りにオープンな対面キッチンが特徴で、打ちっぱなしコンクリートがおしゃれなポイントです。
事例3.暮らしを豊かにする家
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賃貸物件で生活していた頃の不満を解消するためのこだわりを詰め込んだこちらの住まいは、北欧・ナチュラル・シンプルなテイストで綺麗めに仕上げています。
インテリアはオーク系で統一し、淡いグリーン系のクロスが一層心地良さを演出しています。
まとめ
中古マンションを購入してリノベーションする予定の方は、築20〜30年のマンションがおすすめです。
築20〜30年のマンションであれば、物件価格の下落率が緩やかに落ち着いており、住宅ローン減税などの制度も利用できます。
また、耐震性能は新耐震基準に該当し、比較的安心できる構造と言えるでしょう。
そして、新築マンションではなく中古マンションを購入することで、購入価格を抑えたり、物件探しの選択肢が広がるだけでなく、内装や間取りを一新して理想の住まいを実現できるメリットがあります。
とはいえ、物件によって劣化状況や管理状態は異なるため、不動産会社やリノベーション会社と相談を重ねながら、リノベーションに最適な物件を見つけましょう。