中古マンションは2,000万円でどこまでリノベーションできる?リノベ費用や物件購入価格の情報を紹介!
中古マンションを購入して初めてリノベーションを行う方にとって、どのくらいの費用がかかるのかイメージがつかないでしょう。
そこで今回は、予算2,000万円を基準にどのようなリノベーションを行うことができるか解説します。
また、中古マンションを購入してから入居するまでの間に、施工費以外にもさまざまな費用がかかるため、諸費用についても紹介します。
ぜひ本記事の情報を参考に無理のない予算設定をしましょう。
中古マンションのリノベーションは2,000万円で足りる?
まずは中古マンションをリノベーションするときに2,000万円で足りるのか確認していきましょう。
リクルートが2017年に実施した調査によると、マンションのリノベーションにかかった平均費用は539.9万円です。
また、築40年以上のマンションをリノベーションした場合、約4割の方が1,000万円以上の費用をかけていることがデータから分かります。
調査の結果から、予算2,000万円あれば住まい全体を十分にリノベーションできると言え、築年数の古いマンションほどリノベーション費用が高額になる傾向にあることを覚えておきましょう。
中古マンションのリノベ費用
マンションをリノベーションする場合、個人で自由に工事できるのは主に以下の2つです。
・水回り
・内装
ここからは中古マンションのリノベ費用を施工箇所別に紹介します。
水回りのリノベーション費用
水回りでは、キッチン・お風呂・トイレ・洗面所などの設備を交換したり、壁紙や床材を水に強い素材に変えるリノベーションが一般的に行われます。
施工箇所 | 費用相場 |
キッチン | 80万〜200万円 |
お風呂 | 60万〜150万円 |
トイレ | 30万〜60万円 |
洗面所 | 10万〜30万円 |
毎日使用する水回りは、他の場所と比べると劣化しやすいとされています。
そのため、中古マンションを購入してリノベーションする場合は、築年数やメンテナンス状況にもよりますが、基本的に全て新しくしたほうが良いでしょう。
また、設備の機能性にもこだわることで、生活の快適性や家事の効率性が向上します。
とはいえ、有名メーカーの人気製品は、機能が充実している一方で価格が高いため、予算に合わせて選びましょう。
内装のリノベーション費用
リビングやダイニング、寝室などの内装をリノベーションした場合の費用は以下のとおりです。
施工箇所 | 費用相場 |
壁紙の張り替え | 1,100〜1,500円/㎡ |
床材の張り替え | 4万〜17万円/6畳 |
間取り変更 | 100万~300万円 |
和室を洋室に変更 | 50万~90万円 |
内装をリノベーションすることで、住まいの印象が大きく変わります。
また、築年数の古い住まいには和室があることが多いですが、現代の生活スタイルに合わせて洋室に変更する傾向が強いです。
上記工事の他に手すりを設置したり、段差を解消するなどバリアフリー化工事も内装リフォームに含まれます。
リノベーション以外にかかる費用
中古マンションをリノベーションする際は、工事以外にもかかる費用があります。
そのため、予算を全て工事費用に使ってしまうと、予算が足りなくなってしまうでしょう。
リノベーション以外にかかる主な費用は以下の通りです。
・仲介手数料
・登記費用
・各種税金
・仮住まい先の家賃
・引っ越し費用
・家具や家電の購入費用
また、中古マンションを購入してリノベーションする方は、物件の購入費用がさらにかかります。
【中古マンションの費用相場】
築年数別の平均価格 | |||
間取り | 5年以内 | 11〜20年 | 30年以上 |
4LDK | 5,602.6万円 | 4,052.6万円 | 2,753.6万円 |
3LDK | 3,862.4万円 | 2,760.6万円 | 1,395.4万円 |
2LDK/2DK | 2,197.5万円 | 1,600.8万円 | 603.3万円 |
新築マンションを購入するよりも費用はかかりませんが、高額な費用がかかるため、資金が足りない方は金融機関でローンを組む選択肢も考えておくと良いでしょう。
物件選びで確認すべきポイント
中古マンションを購入してリノベーションする予定の方は、リノベ向きの物件なのか、資産性のある物件なのかを見極めて、本当に買って良いか判断しなければなりません。
ここでは、物件選びで確認すべきポイントを4つ紹介します。
ポイント1.建物の劣化状況
どのような造りの建物も年数が経過するごとに劣化してしまいます。
マンションの場合、個人で改修できる範囲は専有部分のみと管理規約によって制限が設けられているため、共用部分の劣化状況を必ず確認しましょう。
内見時に確認できる主な箇所は以下のとおりです。
・基礎や外壁にひび割れが起こっていないか
・室内の壁や天井が剥がれていたり、水染みが発生していないか
・室内を歩いて床が沈んだり、きしまないか
これらの箇所は専門知識がなくても目視で確認することができるので、内見時は部屋の中だけでなく、建物全体をチェックしましょう。
ポイント2.建物の管理状況
同じ構造・築年数のマンションであっても、管理の状況によって劣化状況や安全性は異なるため注意が必要です。
適切なマンション管理をするために、長期修繕計画を立てて計画通りに修繕することが一般化されていますが、義務ではないため修繕を行っていない管理会社もあります。
そのため、物件を購入する前に、「長期修繕計画は立てられているか」「過去に修繕を行った履歴はあるか」不動産会社に確認してください。
また、修繕計画に基づいて管理費や修繕積立金の金額が決まるため、毎月の固定費を事前に把握できるメリットがあります。
管理に関する固定費が適正な金額になっているか、滞納している人がマンション内にいないかもチェックしておくと良いでしょう。
ポイント3.立地
マンションの資産価値は築年数だけでなく、立地によっても大きく変わるため、立地にもこだわって物件を選ぶと良いでしょう。
例えば、駅前や商業施設の近くは利便性が高く人気のエリアとして物件価格が上昇傾向にあります。
その他にも、眺望の良い丘の上や閑静な住宅街なども資産価値が落ちにくいとされています。
また近年は大きな地震が数年に1度、全国各地で発生していることから、地盤の硬いエリアも人気です。
将来的に売却も検討している方は、資産価値が下がりにくいエリアの物件を選びましょう。
ポイント4.耐震性
地震大国の日本において、耐震性はマンションを選ぶ際に重要な項目です。
建物の耐震基準は建築基準法によって定められていて、過去に何度か改正されており、基準が引き上げられています。
特に1981年6月に実施された改正では、耐震基準が大きく変更されたため、それ以前に建築確認を受けた建物を「旧耐震基準」と言います。
旧耐震基準の物件はローンの審査に通りづらいなどのデメリットがあるため、新耐震基準の物件から選びましょう。
ただし、旧耐震基準の物件であっても、現在の耐震基準を満たしている可能性があります。
耐震性に不安のある方は、専門機関にインスペクションを依頼して診断してもらうことをおすすめします。
まとめ
リノベーション費用の全国平均金額は500万円程度のため、中古マンションは予算2,000万円あれば希望通りにリノベーションすることができます。
しかし、物件を購入するための費用や工事中に仮住まいする賃貸に支払う家賃、引っ越し費用などもかかるため、総額は2,000万円を超えてしまうでしょう。
また、リノベーションに向いている物件でなければ、お金をかけても理想通りの住まいを実現できないため、物件探しは慎重に行うことをおすすめします。
中古マンションを購入してリノベーションしようと考えている方は、希望条件を整理し、物件探しから施工までワンストップで対応してくれるリノベーション会社に相談してみてください。