2024.2.14

団地は賃貸住宅でもリノベーションはできる?団地リノベの注意点や費用相場を紹介!

自分好みの住まいに作り変えられると人気のリノベーションですが、近年「団地リノベーション」に注目が集まっています。

 

団地と聞くとあまりいいイメージを持っていない方も多いでしょう。

 

しかし、団地には他の住まいにはない良さがあり、リノベーションを行うことで快適な生活を送ることができます。

 

また、団地は賃貸でもリノベーションできる物件があるため、物件の購入費用を抑えてリノベーションしたい方におすすめです。

 

そこで今回は団地リノベーションのメリット・デメリットや注意点、費用相場について紹介します。

 

団地とは?

団地とは、広い敷地内に計画的に建設された集合住宅のことを言います。

 

各市区町村が運営する「公営住宅」や都市再生機構が管理している「UR賃貸住宅」などが団地に該当します。

 

集合住宅といえば、マンションやアパートを最初に思い浮かべる人も多いと思いますが、団地は1つの敷地内に共同住宅が複数建設されているのが最大の特徴です。

 

ただし、団地は昭和30〜50年代の高度経済成長期に都市部の人口が増え、この問題を解決する手段として建てられたため、築年数が古い建物が多いです。

 

団地リノベーションのメリット

ここからは団地リノベーションのメリットについて紹介します。

 

メリット1.リノベーションに費用をかけられる

建物の価値は築年数が経過するごとに減少していきます。

 

そして、築年数の古い団地は同じエリアの戸建てやマンションと比べると安く購入できます。

 

そのため、予算の大部分をリノベーション費用に費やすことができるでしょう。

 

団地であればフルリノベーションも容易に行うことができ、室内を全て自分好みに変えることで快適な生活を送れます。

 

メリット2.敷地内に緑が溢れている

広い敷地に建てられている団地には公園や広場があり、都心では珍しい緑に囲まれた環境で暮らすことができます。

 

子供を遠くの公園まで連れていく必要がないため、子育て世代にも人気です。

 

また、公園で近隣住民と交流することで、コミュニティを形成できるでしょう。

 

メリット3.生活利便が良い環境で家族で住みやすい

団地はマンションと比べて世帯数が多いため、団地に住む人をターゲットにした施設が近隣に密集している傾向にあります。

 

例えば、学校や病院、スーパー、ドラッグストアなどがあり、団地の周辺で全てを完結できます。

 

また、駅やバス停の近くに建てられている団地も多いです。

 

生活拠点を選ぶ際に利便性を重視したい方は、団地に住む選択肢を考えてみても良いでしょう。

 

メリット4.鉄筋コンクリート造で地震に強い

団地は基本的に鉄筋コンクリートで造られています。

 

鉄筋コンクリート造の建物は木造住宅と比べると耐震性が高く、万が一震災が起こっても建物が倒壊してしまう可能性が低いでしょう。

 

ただし、1981年に耐震基準が大幅に改正されてから、その後も耐震基準が引き上げられているため、新築住宅と比べると耐震性が低いかもしれません。

 

入居前に耐震補強工事の実施履歴を確認したり、インスペクションの実施を行いましょう。

 

メリット5.懐かしさやヴィンテージ感がある

団地の多くは、昭和30〜50年代に建設されているため、昭和レトロな懐かしさを感じる部屋が多いことが特徴です。

 

新築住宅では味わえない懐かしさやヴィンテージ感が好きな方は、団地の良さを活かしてリノベーションすることをおすすめします。

 

団地をリノベーションする際のデメリット

団地リノベーションには、メリットだけでなくデメリットもあります。

 

リノベーション後に後悔しないためにも、あらかじめデメリットを把握しておきましょう。

 

デメリット1.原状回復をしなければならないケースがある

賃貸で借りてリノベーションできる団地住宅も増えていますが、リノベーションをした場合に原状回復義務が発生してしまう物件もあります。

 

原状回復が必要な団地は、せっかくおしゃれにリノベーションしたとしても、退去時に元に戻さなければならず、余計な費用がかかってしまうので、入居前に必ず確認しましょう。

 

デメリット2.構造・設備・インフラを十分に確認する必要がある

リノベーションするために団地を購入または賃貸する場合は以下のようなポイントを必ず確認してください。

 

構造

間取り変更をしようと考えている方は、団地の構造を必ず確認してください。

 

「壁式構造」の団地の場合、壁が建物を支えている構造のため、自由に壁を撤去することができません。

 

また、配管や配線が移動できない場合、大幅な間取りの変更ができないので注意しましょう。

 

設備

団地を購入または賃貸しようと考えている方は、設備も十分に確認する必要があります。

 

外から見える部分は内見時に劣化状況などを確認できますが、壁の内側や床下などを確認しないまま決めてしまう方が多いです。

 

しかし、古い住宅は十分に断熱材が入っていないケースが多く、冷暖房効率が低くなってしまうため光熱費が高額になってしまいます。

 

また、結露が原因でカビが発生してしまい、そのままにしていると健康に影響が出てしまう可能性もあります。

 

インフラ

水道やガスなどのインフラも古い設備のままで、ひどく劣化している可能性があります。

 

そのままにしていると、快適な生活を送れないだけでなく、最悪の場合大きな事故に繋がってしまうでしょう。

 

既存の設備をそのまま使いたいと考えている方は、必ず確認してください。

 

デメリット3.共用部分はリノベーションできない

マンションと同様に、共用部分は個人でリノベーションすることができません。

 

そのため、エントランスや廊下、エレベーターが古く汚れていることを許容できるかが重要です。

 

また、外観のメンテナンスが定期的に行われていない団地は、古い見た目をしているので、住まいの外観を気にする方にとっては大きなデメリットと言えるでしょう。

 

デメリット4.近隣トラブルが起きやすい

団地は一般的なマンションやアパートよりも審査がゆるく、入居しやすいとされています。

 

そのため、他の住まいには住めない人が仕方なく団地に住んでいるケースもあるでしょう。

 

また、古い建物は壁や床が二重になっていないため薄く、隣接する部屋の物音が聞こえる可能性が高いです。

 

騒音が原因で近隣トラブルになったという声も多く挙がっているため、慎重に検討しましょう。

 

団地リノベーションにかかる費用相場

ここからは団地リノベーションにかかる費用相場を以下の3つに分けて紹介します。

 

・フルリノベーションの場合

・部分リノベーションの場合

・水回りリノベーションの場合

 

フルリノベーションの場合

以下は、団地をフルリノベーションした場合の費用を部屋の広さ別でまとめた表です。

部屋の広さ 費用相場
40㎡(単身者向け) 400万〜800万円
60㎡(2人暮らし向け) 700万〜1,100万円
80㎡(ファミリー向け) 900万〜1,300万円

 

部分リノベーションの場合

部屋の内装を部分的にリノベーションした場合の費用は次のとおりです。

施工内容 費用相場
壁紙の貼り替え 2万〜7万円
フローリングの貼り替え 10万〜15万円
間取り変更 8万〜25万円/箇所
和室を洋室に変更 20万〜100万円/部屋

 

水回りリノベーションの場合

水回り設備の交換と周辺の内装をリノベーションした場合にかかる費用は次のとおりです。

施工内容 費用相場
キッチン 約150万円
浴室 約150万円
トイレ 約30万円/箇所
洗面所 約20万/部屋

 

団地リノベーションの注意点

団地リノベーションを検討している方は、これから紹介する注意点を必ず押させておきましょう。

 

こだわりすぎてしまうと予算を超えてしまう

団地の購入費用は、戸建てやマンションと比べると安いですが、リノベーションにこだわりすぎてしまうと予算を超えてしまう可能性があります。

 

そのためリノベーションしたい箇所や施工内容に優先順位をつけ、優先度が高い場所から工事を行いましょう。

 

また、新設する設備のグレードを下げることでも費用を抑えられます。

 

工事中も家賃が発生する

団地を賃貸してリノベーションする場合、工事中は仮住まいをしていても家賃は発生します。

 

そのため、二重で家賃がかかってしまう可能性があることを把握しておきましょう。

 

また、ローンを組んでリノベーション費用を用意した場合も返済は始まるため、余裕を持った資金準備をしてください。

 

まとめ

今回は団地リノベーションのメリット・デメリットや注意点、費用相場について紹介しました。

 

団地は賃貸でもリノベーションできる特徴があり、販売価格も安いため、近年注目が集まっている住宅です。

 

しかし、内装や設備が古いなどデメリットもあるため、メリットと比較して検討しましょう。

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