畳を活かした和室のリノベーション・リフォーム事例!おしゃれに仕上げるポイントを紹介
現代の住まいは洋風な作りが多く、畳よりもフローリングが一般的です。
しかし、築年数の古い物件では、畳のある和室を間取りに採用しているケースもあるため、どのようにリノベーションするかで部屋の仕上がりが大きく変わります。
そこで今回は畳を活かしておしゃれに仕上げるポイントを紹介していきます。
和室を洋室に変えるだけでなく、和室の雰囲気を活かすリノベーションもぜひ検討してみてください。
和室で暮らす3つのメリット
一昔前は、畳のデザインバリエーションが少なく、フローリングとの相性が良くないことから、和室を洋室にリノベーションする人が多い傾向にありました。
しかし、最近ではさまざまな種類の畳や和室に合うクロスが登場し、選択肢が増えています。
まずは、和室で暮らすメリットを3つ紹介します。
・部屋をさまざまな用途で使える
・落ち着いた空間でリラックスできる
・調湿効果が高い
メリット1.部屋をさまざまな用途で使える
家族構成やライフスタイルに合わせてさまざまな用途で使えるのが和室のメリットです。
例えば、畳はフローリングよりも柔らかい素材のため、子どもが遊んでいて転倒しても怪我がしにくく、音が下の階に伝わりづらいので、遊び場として適しています。
また、押入れがあれば布団を簡単に出し入れできるので、子どもだけでなく大人も昼寝スペースとして活用できるでしょう。
そして、急な来客があっても宿泊部屋として貸すこともできます。
メリット2.落ち着いた空間でリラックスできる
畳のある和室に足を踏み入れると、ついつい深呼吸してしまった経験がある方も多いでしょう。
畳の素材である「い草」には、「フィトンチッド」という成分が含まれていて、気持ちが安らぐ効果があります。
また、消臭・脱臭効果やアロマ効果成分などが含まれているので、和室にいるだけで自然とリラックスしてしまいます。
寝つきが悪い人は畳のある和室で寝るだけで、不眠症が解消されるかもしれません。
メリット3.調湿効果が高い
畳は調湿効果が高いため、吸収した湿気を乾燥時に放出し、室内の湿度を調整してくれます。
梅雨や夏場はベタベタすることなく、冬は乾燥のし過ぎを防いでくれるので、1年を通して快適に生活できるでしょう。
さらに、砂壁・漆喰・珪藻土などの塗料を壁に塗ることで、調湿効果をさらに高めることもできます。
畳を活かした和室のリノベーション・リフォーム事例3選
ここからは、畳を活かした和室のリノベーション・リフォーム事例を3つ紹介します。
事例1.リビングの一角に和室を取り入れた住まい
こちらの事例では、リビングルームの一角に和室を取り入れたリノベーションを行っています。
引き戸を採用することで、和室として使うだけでなく、リビングと繋げて広いスペースとして活用することもできるのが特徴です。
長い時間を過ごすリビングルームでは、子供が畳のスペースで遊んでいて、家族は近くから見守ることができます。
事例2.ダークブラウン基調のおしゃれな和モダンハウス
天井や床に木材を多く使用し、インテリアにもウッドインテリアを多く取り入れることで和風なテイストに仕上げたリノベーション事例です。
また、全体をダークブラウンに統一することで、落ち着きのある印象を感じさせてくれます。
和モダンリノベーションを検討している方は、ダークブラウンを基調に部屋をデザインすることをおすすめします。
事例3.インテリアにこだわった和室
こちらの事例では、クローゼットを押入れに変更し、フローリングの中央部分を畳に変えるリノベーションを行っています。
また、和室にも合う現代的なインテリアを設置することで、和風に寄り過ぎないスタイリッシュな和モダン空間に仕上がっています。
壁紙や床材とインテリアの相性を考えてリノベーションすることで、納得のいく和モダンリノベーションができるでしょう。
畳のある和室をおしゃれにするポイント
畳のある和室をおしゃれに仕上げるためには、次のようなポイントを押さえておきましょう。
・和と洋のバランスを考える
・畳の上に物をなるべく置かない
・照明設備・インテリアにこだわる
・フローティング収納を取り入れる
・補色を意識した配色にする
・柱や梁を見せる
ポイント1.和と洋のバランスを考える
畳は昔ながらの日本家屋で使われる建材ですが、近年は一室だけ和室という家も珍しくありません。
そのため、カラーやデザインを変えて和と洋のバランスを調整することで、おしゃれな和室にすることができます。
また、一般的に畳の形は長方形ですが、正方形の畳にすることで、和モダンなテイストの部屋に仕上げられます。
ポイント2.畳の上に物をなるべく置かない
畳の効果を最大限に発揮するためには、畳の上に物をなるべく置かないようにしましょう。
一時的に物を置くことは問題ありませんが、収納棚や家具を長期間置いてしまうと凹みや日焼けの原因にもなります。
畳のある和室には押入れやクローゼットなど収納スペースをつくり、常に片付けられていてスッキリとした空間を維持してください。
ポイント3.照明設備・インテリアにこだわる
古い日本家屋では吊り下げタイプの照明が一般的でしたが、おしゃれな和室をつくるためには、照明設備・インテリアにもこだわりましょう。
シンプルなシーリングライトやダウンライトで部屋全体を明るくしたり、明暗をつけるためにスポットライトを採用するなど、様々な選択肢があります。
また、落ち着きのある空間にしたい方は、間接照明も良いでしょう。
ポイント4.フローティング収納を取り入れる
フローティング収納棚とは、壁に棚板を設置した「浮いたように見える」収納棚のことです。
フローティング収納棚を採用することで、部屋が広く見える効果があり、隙間に間接照明を設置することでおしゃれな和室に仕上げることができます。
収納スペースに物を片付ければ、常にスッキリした空間となり、和室との相性も良いです。
ポイント5.補色を意識した配色にする
和モダンなおしゃれな和室にしたい方は、畳やクロスの配色を考えて選びましょう。
その際に「補色」を意識するとバランスの取れた部屋に仕上げることができます。
補色とは反対色とも言われ、互いの色を際立たせる組み合わせのことです。
例えば、畳は一般的に緑系統の色なので、壁紙を補色の赤系統の色にするとメリハリが生まれます。
とはいえ、原色のようなはっきりとした色を選んでしまうと、落ち着きのない部屋となってしまい、和室の良さがなくなってしまうので注意しましょう。
ポイント6.柱や梁を見せる
木造軸組み工法を大きく分けると「大壁」と「真壁」の2つがあります。
柱が見えないようにパネル材を貼り付ける「大壁」は洋式建築で多く取り入れられ、柱と柱の内側にパネル材を貼り付けて、柱や梁を見せる「真壁」は日本で古くから取り入れられています。
和モダンな住まいにリノベーションする際は、「真壁」の建築方法で柱や梁をわざと見せるのもおすすめです。
まとめ
今回は畳を活かした和室のリノベーション・リフォーム事例やおしゃれに仕上げるポイントについて紹介しました。
近年は洋室がメインの部屋が多いですが、中古物件を購入した場合は和室のある住まいも多いです。
和室を洋室に変えるのも一つの選択肢ですが、和室の良さを活かした家づくりもおすすめです。
また、和室の象徴である畳のバリエーションも増えているため、本記事で紹介したリノベーションアイデアを参考に施工会社に相談してください。