中古マンションのリノベーション事例5選!気になる費用相場や物件を選ぶ際の注意点を解説
新しく綺麗な新築マンションは魅力的ですが、価格が高いことや元々の間取りや内装が好みではないことも多いでしょう。
最近では、中古マンションを購入して自分好みにリノベーションする選択をする人が増えています。
今回は中古マンションをリノベーションする上で気になる費用相場や物件選びの注意点について解説します。
中古マンションをリノベーションした事例も紹介するため、プランを立てる際の参考にしてみてください。
中古マンションをリノベーションするメリット
新築マンションを購入するのと比べて、中古マンションを購入してリノベーションすることは、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは中古マンションをリノベーションするメリットについて解説します。
費用を抑えてマイホームを購入できる
全国の新築マンション平均価格は約5,000万円ですが、中古マンションはそれ以下で購入することができます。
そのため、費用を抑えてマイホームを購入したい方にとっては、中古マンションの購入がベストな選択でしょう。
物件の購入費用を抑えることで、浮いたお金をリノベーション費用や家電・家具の購入資金に充てられます。
内装も間取りも自分好みに変えられる
中古マンションを購入してリノベーションすることで、内装も間取りも自分好みに変えることができます。
一方新築マンションは、費用をかけてオプションの範囲内で変更することはできますが、基本的な内装や間取りは変えられません。
そのため、「動線が良くない」「家具を置くスペースがない」などの不満があっても、妥協しなければならないでしょう。
一方、リノベーションをすることで、家族構成やライフスタイルに合わせて住まいを造り変えることができます。
物件選びの選択肢が多い
新築マンションは中古マンションと比べて流通量が少ないため、エリアや予算に合った物件をタイミング良く見つけるのは難しいでしょう。
中古マンションは流通している既存のマンションが対象となるため、「駅まで10分」「商業施設に近い」などの条件を満たす物件を見つけやすいです。
物件選びの選択肢が多いことで、スムーズに物件購入からリノベーションまで進められます。
中古マンションをリノベーションするデメリット
中古マンションをリノベーションするメリットがある一方でデメリットもあります。
中古マンションのリノベーションを検討している方は、これから紹介するデメリットを必ず抑えておきましょう。
建物の耐震性に不安がある
地震の多い日本では、中古マンションは築年数が経過していることから、「耐震性が弱い」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
マンションの耐震性は建築基準法によって定められており、1981年に大幅な改正がされてから、その後も大きな地震が日本を襲う度に改正がされています。
1981年の大幅な改正前に建てられた建物を旧耐震基準、1981年以降に建てられた建物は新耐震基準と呼ばれています。
そのため、旧耐震基準のマンションは新築マンションと比べると耐震性に不安があるでしょう。
ただし、耐震補強工事を行っているマンションもあるため、中古マンションを購入する際は、工事の履歴や耐震基準適合証明を確認しましょう。
建物の構造や管理規約によっては間取り変更に制限がある
中古マンションをリノベーションする場合、間取り変更を行うことで部屋の広さや数、動線を自由にデザインすることができます。
しかし、建物の構造によっては間取り変更が自由にできない可能性があります。
マンションの構造は「ラーメン構造」と「壁式構造」の大きく2つに分けられますが、壁式構造は壁が建物を支えているため、壁を取り除いて間取り変更をすることができません。
一方でラーメン構造のマンションは柱や梁が建物を支えているため、壁を取り除くことが可能です。
また、マンションには住人が快適に生活をすることや建物の資産価値を守るためのルールとして管理規約が定められています。
リノベーションに関する事項も記載されているため、リノベーションをする際は管理規約の内容を確認し、ルールの範囲内で工事をしましょう。
建物の全体をリノベーションできない
マンションは共用部分と専有部分があり、基本的には専有部分のみが自由にリノベーションすることができます。
共用部分にはエントランス部分や廊下、玄関のドア、バルコニーなどが含まれます。
居住スペースはリノベーションを行って一新することができますが、建物の外観やエントランスなどはそのままになってしまうため、物件を選ぶ際は共有部分も必ず確認しましょう。
リノベーションの費用相場
中古マンションを購入してリノベーションする際に気になるのが費用でしょう。
間取り変更を行うなど大規模なリノベーションを行った場合にかかる費用は、1㎡あたり15万~20万円が相場です。
そのため、ファミリータイプマンションの一般的な広さ70㎡をリノベーションした場合、1,050万円~1,400万円がかかる計算です。
リノベーションにかかる費用は部屋の広さや使用する素材の質、取り付ける設備のグレードによって異なるため、住まい全体をリノベーションしたい方は1,000万円をリノベーション費用の目安として考えておくと良いでしょう。
良く行われるリノベーションごとの費用は次の通りです。
施工内容 | リノベーション費用 |
間取り変更 | 40万〜300万円 |
キッチン交換 | 50万〜150万円 |
トイレ交換 | 15万〜50万円 |
ユニットバス交換 | 50万〜150万円 |
洗面台交換 | 10万〜50万円 |
壁紙張り替え | 3万〜8万円/10㎡ |
床材の張り替え | 6万〜18万円/10㎡ |
畳からフローリングに変更 | 9万〜24万円/10㎡ |
中古マンションのリノベーション事例5選
ここからは中古マンションのリノベーション事例を紹介します。
都会で楽しむ身近な自然
「内」と「外」の仕切りを取り除き、暮らしと自然を1つの空間として再構築することをコンセプトにリノベーションされたこちらの事例は、土間からはじまり、うちっぱなしのモルタルに囲まれた水回りステンレスキッチンが特徴です。
また、数種類の無垢材をふんだんに使用し、優しい色合いのライティングで暖かさを演出しています。
玄関からベランダまでひと続きになるような間取り変更され、開放的な空間となっていますが、壁や床材の素材を変えることで視覚的に分かれているように見えるでしょう。
そして、ステンレス製のキッチンの壁には、インダストリアルテイストと相性の良いレンガタイルを使用し、異素材が組み合わさっていても落ち着きを感じられます。
光と景色のくつろぎ空間
一般的な内装や仕様だった部屋を北欧テイストの落ち着いた雰囲気の住まいにリノベーションしました。
リビング正面の壁はクロスではなく、存在感のあるセメント素地を活かした内装材を採用し、素材の持つあたたかさが引き立つデザインに仕上げています。
オープンキッチンは収納棚を含め白で統一し、日当たりの良い部屋をさらに明るく見せることができるでしょう。
ダイニング側に棚がついていることで、おしゃれな食器もインテリアとして活用することも可能です。
シンプルな土間とモダンな空間
無骨でシンプルな内装と土間からLDKまでを区切らず1つの空間にまとめたこちらの住まいは、インダストリアルとモダンが上手くマッチしているおしゃれな空間に仕上がっています。
LDK部分には収納スペースはあえて作らずに、家具を配置して自分好みの部屋へと変えていく楽しみも残しています。
最近のリノベーションで人気な土間には、自転車を置いたり、ガーデニングをしたりと趣味のためのスペースとしても活用することができるでしょう。
上品な空間で過ごす大人の時間
落ち着いた色に統一し、上品さを感じさせる大人なリノベーションを施したこちらの住まいは、全く光が入らなかったリビングダイニング部分を間取り変更することで自然の光が入るように設計されています。
LDKと洋室の間は壁ではなく、棚で仕切ることで空間を大きく見せるこだわりも詰まっています。
また、独立した大きなアイランドキッチンは動線も考えられたつくりで、カウンターを設置することで調理スペースが広がるだけでなく、バーカウンターとして使うことも可能です。
素材感際立つ大人のインダストリアル
アウトドアなアクセントを暮らしの中に取り入れるようにリノベーションされたこちらの住まいは、コンクリートを荒々しく露出した室内が特徴です。
また、白い壁に黒いライティングレールを設置することで空間を引き締めます。
また、むき出しのダクトやステンレス製のシステムキッチンなど、人気のリノベーションが施されていて、おしゃれなカフェ風の住まいに仕上がっています。
まとめ
本記事では中古マンションのリノベーションにかかる費用相場や物件を選ぶ際の注意点について解説しました。
中古マンションを購入してリノベーションすることで、安い費用で住まいを自分好みに作り替えることができますが、新築マンションよりも耐震性には不安があります。
また、リノベーションにこだわりすぎてしまうと費用も高額になってしまうでしょう。
中古マンションのリノベーションを検討している方は、今回紹介したリノベーション事例を参考にプランを立ててみてください。